1,600羽の鳥を飼育する日本画家-吉祥寺美術館で花鳥画展

上村淳之「蓮池」 2000年 紙本着色 個人蔵

上村淳之「蓮池」 2000年 紙本着色 個人蔵

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 武蔵野市立吉祥寺美術館(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-0385)は現在、「上村淳之(うえむらあつし)展-唳禽(れいきん)を描く」を開催している。

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 同展では、上村さんや松伯美術館など関係施設の協力の下、初期から近年に至る数々の花鳥画作品を展示。「日本画の伝統を踏まえた象徴的空間に、自然の中に生きる鳥たちの生命の美しさとその声を表現する」(同館広報担当者)という。

 上村さんは、1933(昭和8)年京都生まれの日本画家。京都市立美術大学在学中、新制作協会展に入選。創画展を中心に作品を発表してきた。2002年芸術院会員。京都市立芸術大学名誉教授。京都市学校歴史博物館館長。松伯美術館館長。

 珍しい鳥を描くため、唳禽荘(れいきんそう)にアトリエを構え、263種1,600羽余りの鳥類を飼育し観察する。画家だが飼育者としての側面も持ち、動物園の飼育係が教えを請うほど。唳禽荘は奈良と京都の県境の小高い丘陵地にある総面積約1万坪の敷地で、上村さんの父・松篁(しょうこう)さんが入手した土地。唳禽荘は「瑞鳥の鳴く家」を意味し松篁さんが名付けた。

 会期中、関連イベントも開催する。上村さんが講師を務める講演会「何故 花鳥画か」(9月5日)、筝演奏グループ「和音」が登場する演奏会「唳禽(れいきん)を聴く」(8月22日)などを予定。いずれも定員は90人。要電話予約(講演会は定員に達したため申し込み締め切り)。

 同館広報担当者は「鳥たちとの対話を通して、自然を鋭く見、それを作品として表現する氏の花鳥画の世界と画業を紹介する」と話す。

 開館時間は10時~19時。入館料は100円(小学生以下・65歳以上・障害者は無料)。9月27日まで(8月26日は休館)。

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