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吉祥寺の料理店を舞台にした料理小説「エスカルゴ兄弟」発売

吉祥寺の書店「ブックス・ルーエ」店頭に並ぶ「エスカルゴ兄弟」。POP横にはカタツムリの殻が見える

吉祥寺の書店「ブックス・ルーエ」店頭に並ぶ「エスカルゴ兄弟」。POP横にはカタツムリの殻が見える

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 吉祥寺を舞台に、元編集者とカメラマンがエスカルゴ料理店を立ち上げる奮闘ぶりを描いた小説「エスカルゴ兄弟」(角川書店)が8月5日、発売された。

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 主人公は調理師免許を持つ編集者。勤めていた出版社をリストラされ、次の職場として紹介された家族経営の小さな立ち飲み店は、らせんモチーフを偏愛するカメラマンでもある店主の長男によって、エスカルゴをメインとしたフランス料理店へリニューアルが推し進められていた。さまざまな登場人物を巻き込みながら、開店までの2人の無謀な挑戦を軸に物語は進む。主な舞台となるこの立ち飲み店は、吉祥寺駅北側の商店街を三鷹方向に10分ばかり歩いた場所として登場する。

 著者は、「ブラバン」(新潮社)などのベストセラーがある津原泰水さん。広島県出身の津原さんは20代後半から10年ほど吉祥寺に住んでいた経験があり、同書も特別に街を探して歩くことなく執筆したという。本文には他に井の頭公園や弁天、七井橋通りなどの場所が登場する。料理店とともに多数の創作料理が登場するが、それらは全て津原さん自らが試作したという。「出版に合わせて開かれたエスカルゴ試食会に参加した。津原さんは料理や食材の産地に詳しく、実際に小説に登場するエスカルゴ料理を食べたが、すしやうどんなど、どれもおいしかった。主人公が編集者なのに料理もできてうらやましい、と参加した書店員同士、本の話で盛り上がった」と話すのは、パルコブックセンター吉祥寺店スタッフの木幡さん。

 吉祥寺の他に登場する場所としては、主人公が研修する三重県のエスカルゴ養殖場がある。こちらは、世界で初めてエスカルゴの完全養殖に成功し、エスカルゴの販売やレストランの運営などを手掛けている「エスカルゴ牧場」(三重県松坂市)を実際に取材したという。

 価格は1,650円(税別)。

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