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三鷹に漢方薬店「緒」 薬剤師が独立、カウンセリングも

三鷹駅北口中央線の線路沿いで営業する「漢方薬店 緒(いとぐち)」の外観

三鷹駅北口中央線の線路沿いで営業する「漢方薬店 緒(いとぐち)」の外観

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 「漢方薬店 緒(いとぐち)(武蔵野市中町1、TEL 080-4622-1109)が三鷹駅北口から新宿駅方面に向かう中央線の線路沿いにオープンして、8月7日で3カ月がたった。

「漢方薬店 緒(いとぐち)」を開業した店主で薬剤師の緒形富雄さん

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 札幌で生まれ、東京・日野で育った、店主で薬剤師の緒形富雄さんは、東京理科大学薬学部卒業。「勉強する中で、今まで理数系の世界にいたが、化学にはできない、数式では割り切れない世界が漢方の中にあることに興味を抱き」、同大学院薬学研究科に進み、漢方・薬用植物学を専攻。修士課程を修了した。

 2008(平成20)年、「現代医学も経験したい」と大手調剤薬局に就職。赴任先は旭川で、北海道内で転勤を繰り返し、2018(平成30)年、新規店舗の店長(薬局長)を務めたが、オーバーワークが続き、2021年 7月 適応障害を発症。2カ月の休業を余儀なくされた。

 同年11月、新宿の店へ転勤したが、2022年2月にうつ病を患って休職。病状は回復したが、2023年12月に退職。「漢方を仕事にしたいという学生時代の夢を思い出し、薬局勤務とうつ病の経験を生かしたい」と独立を決意、5月に開業した。

 店名は名前の「緒形」から一字を取って付けた。「緒(いとぐち)」には、『繭を煮て一本の生糸を繰り出す』という意味がある。漢方を利用して健康になるための『解決の緒(=糸口) 』を見つけてほしい」という思いも込めたという。

 店舗面積は12.7平方メートル。道路に面した窓側には丸テーブルを置いたカウンセリングコーナーを備える。

 利用は予約制。カウンセリングでは、気分、顔色、睡眠の質など20項目以上を聞き取って漢方薬を提案する。料金は初回のみお試し価格で1週間分2,000円。納得すれば1日分400~600円の通常料金での購入となる。

 「オープン当初は通り過ぎる人ばかりだったが、線路から見えることも手伝って少しずつ予約が増えてきた。漢方に軸足を置くが、現代医学の現場経験と知識もある。お客さまの身になって答えを見つけていく、町の頼れる薬屋さんでありたい」と緒形さん。

 営業時間は9時~18時。水曜・土曜・日曜・祝日定休。

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