カフェやライブラリーブースを併設したアートスペース「Art Center Ongoing（アートセンター・オンゴーイング）」（武蔵野市吉祥寺東町1、TEL 0422-26-8454）で現在、アメリ・クラヴィエさんの個展「Au dela －向こう側へ－」が開催されている。

　同展では、大小さまざまなオブジェから成るインスタレーション空間を公開する。完全な暗やみにしたギャラリーに、和紙で制作したオブジェが光を放ちながら浮かび上がる。同ギャラリー・オーナーの小川希さんは「写真や映像からは伝わりにくいこのスケール感は、実際に作品を目の前にして初めて体感できる」と話す。そのスケール感から鑑賞者が促されるのは「自己認識に関しての脆弱（ぜいじゃく）さ」（アメリさん）。

　パリ出身のアメリさんは、フランスで開催された若手アーティストを対象とした国際コンペティションで大賞を受賞した。今年2月より1年間日本に滞在し、制作活動を行なっている。

　期間中、現代美術家のミッシェル・パークさん、彫刻家の小野沢有治さんが登場するアーティストトーク「Some works I like」（同14日）、パフォーマーのジェロミー・コーチャルさんによるサウンドパフォーマンス「Just hands.」（同15日）も行われる。

　小川さんは「軽やかで幾何学的なオブジェたちによって静謐（せいひつ）に構成されたインスタレーション空間を、ぜひその目で楽しんでほしい」と話す。

　営業時間は12時～21時。月曜・火曜定休。今月15日まで。