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「まどろみハーブティー 吉祥寺シェアハウスの優しい魔法」刊行 吉祥寺舞台に

「まどろみハーブティー 吉祥寺シェアハウスの優しい魔法」の表紙

「まどろみハーブティー 吉祥寺シェアハウスの優しい魔法」の表紙

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 吉祥寺を舞台にした「まどろみハーブティー 吉祥寺シェアハウスの優しい魔法」が8月19日、マイクロマガジン社(中央区)から刊行になった。

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 2019年に「オトナ女子向け」に創刊した文芸レーベル「ことのは文庫」の新刊。主人公は社会人4年目で、職場のストレスから倒れ休職することになった加瀬ちよこ。ある日紹介された吉祥寺にあるシェアハウスに向かったちよこは、そこでそれぞれに疲れ、心に傷を負った世代も性別も違う人たちと出会う。物語はシェアハウスに暮らす4人が生きる力を取り戻していく様子を描く。

 著者の丸井とまとさんは東京都出身。2016(平成28)年に「素直になれない7センチ」でデビューする。これまでに「青春ゲシュタルト崩壊」「世界が私を消していく」(以上、スターツ出版)、「青くて、溺れる」(KADOKAWA)などの作品を発表するほか、コミカライズ原作も多く手がける。

 吉祥寺を舞台にしたきっかけについて丸井さんは「自分が生まれ育った街で思い入れが強い。子どもの頃、近所の人たちに親切にしてもらったことや緑に囲まれた場所で過ごした日々が、大人になった今でも記憶に色濃く残っている。会社に行けなくなったちよこの心と体が癒やされていく場所を考えた時、吉祥寺を舞台にするのがぴったりなのではと思った」と話す。

 幼少時によく遊んでいた「けやきコミュニティーセンター」(吉祥寺北町)や、初めて乗ったバスだった「ムーバス(コミュニティバス)」など、当時の記憶をたどるように執筆したという丸井さん。物語に登場するハーブについては「吉祥寺レンガ館モール2階にある『Orange Terra(オレンジ テラ)』で買ったハーブティーが好きでそれを飲みながら物語を考えたり、作中で出すハーブは書く前に一度飲んで、香りや味などのメモを取ったりしながら書いた」と話す。

 「ハーブの本を読むようになり、ラベンダーやローズマリーの苗を購入した。風が吹くとベランダの方から香って心が安らいだ。物語を作り上げていく上で、シェアハウスの窓を開けた時の登場人物たちの気分を想像するなど参考になった」とも。

 装画は、イラスト集「Moment」(KADOKAWA)のほか、ことのは文庫から刊行した丸井さんの1作目「赤でもなく青でもなく 夕焼け檸檬(れもん)の文化祭」の装画も担当したイラストレーターのまかろんKさんが手がける。

 価格は792円。

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