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吉祥寺シアターに書き下ろした川村毅さん新作「ドラマ・ドクター」初日

「ドラマ・ドクター」役の河原雅彦さんと右から末原拓馬さん、岡田あがささん、堀越涼さん(撮影=須藤秀之)

「ドラマ・ドクター」役の河原雅彦さんと右から末原拓馬さん、岡田あがささん、堀越涼さん(撮影=須藤秀之)

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 吉祥寺シアター(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-0911)で10月23日から、劇作家・川村毅さんが同シアターに書き下ろした新作「ドラマ・ドクター」が上演される。主催は同川村さんが書き下ろす戯曲(脚本)を上演するプロデュースカンパニー「ティーファクトリー」。

 ストーリーは、「今までになかった物語」の執筆を依頼された3人の若手劇作家と彼らの物語の出来栄えを診断して方向性を導く「ドラマ・ドクター」とのやりとりを軸に展開する。次第に劇中の現実と劇作家が書く戯曲の世界が交錯を始める一幕もの。登場人物は6人で、俳優は全て自ら劇作や演出を手掛ける人を選んだ。

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 ドラマ・ドクターを演じるのは河原雅彦さん、若手劇作家は末原拓馬さん、岡田あがささん、堀越涼さん。他、笠木誠さん、伊藤克さんが演じる。

 「書くことだけに限らず、何かを生み出すとき人は誰でも苦しみや楽しみを感じている。舞台上の俳優が体感する苦悩は誰にも起こることなので、観客にはきっと共感してもらえるはず」と製作の平井佳子さんは話す。

 今回演出も手掛ける川村さんは明治大学演劇研究部のメンバーを中心として1980(昭和55)年に結成された劇団「第三エロチカ」を主宰。30年間続けた劇団は2010年に連作してきた「新宿八犬伝」完結編の上演を最後に解散。3年は作・演出の舞台を休むと決めた後2014年に書き下ろした新作を上演する場所に吉祥寺シアターを選んだ。その理由について、「吉祥寺という街が年齢を重ねた今の自分に合っていると感じたから。劇場そのものの空間や密度、観客との距離感が心地よいこともある」と平井さんは代弁する。

 同館職員の本橋歩さんは、「10周年の節目の年に書き下ろし作品を川村さんへ依頼したのは、吉祥寺在住ということもあるが、幅広い年代層を劇場に呼び込むことができると思ったから」と話し、「吉祥寺という場所柄、借り手も観客も若い年代が多いが、川村さんと組むことでそれが実現できるのでは」と期待する。

 今年で10周年を迎えた同館。同館への書き下ろしはシリーズ化されており、昨年の「生きると生きないのあいだ」(主演=柄本明さん)に続いて2作目。3作目も来春の上演が予定されている。

 公演は11月2日まで。川村毅によるポストパフォーマンストークも予定する。

 チケットは全席指定で、一般前売り=4,800円、当日=5,000円ほか。