今年2月に武蔵野公会堂(武蔵野市吉祥寺南町1)で無観客開催した「第16回吉祥寺アニメーション映画祭」の特別番組を3月7日、J:COM(ジェイコム)テレビで放送する。
同映画祭は2005(平成17)年、吉祥寺在住だった編集家・竹熊健太郎さんの提唱で、「面白いアニメーション作品を積極的に評価したい」という思いの下、アニメーション評論などを手掛ける氷川竜介さん、アニメーション史の研究者・津堅信之さんを審査員陣に迎え、吉祥寺に在住のアニメ制作スタジオとともにスタートした。同映画祭からプロとして活躍するアニメーション作家も数多く輩出する。
前回は「吉祥寺アニメワンダーランド」の開催に合わせ10月に行ったが、今回は会期を2月に移し、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言下のため無観客で行った。多数の応募作品の中から14作品がノミネートされ、「ストップモーション部門」グランプリを受賞した中村匠吾さんの「COMET」をはじめ、優秀賞を受賞した金子勲矩さんの「The Balloon Catcher」、三川音璃さんの「やわらかなしろ」など、8作品が受賞した。竹熊さん、津堅さんをはじめ、森本晃司さん、タツノコプロの笹川ひろしさん、青木純さん、中村誠さん、白石慶子さん、武蔵野市にスタジオを構えるSTUDIO4℃、コアミックス、PRODUCTION I.G、タツノコプロが審査員を務めた。
特番では現在トップクリエーターとして活躍する歴代のグランプリ受賞者である青木純さん、岩井澤健治さん、牧野惇さん、見里朝希さん、深谷莉沙さんら監督へのスペシャルインタビュー、本年度の授賞式の模様、同映画祭の成り立ちや16年間の歴史を振り返る。J:COMテレビのほか、スマホのアプリ「ど・ろーかる」、「吉祥寺アニメワンダーランド」公式サイトでも配信予定。
アニメワンダーランド実行委員長の坂井健司さんは「吉祥寺の街の魅力の一つとして、当映画祭を今後大きなイベントに育て、来街のきっかけにつながればと考えていた。無観客開催などコロナ禍でできないことも多くあった中で、逆に発信できることはと考え、ジェイコムさんに協力いただいた。全国放送にこだわって、地元の方だけでなく、アニメーションに興味のある方、作り手であるクリエーターの方々にもこの機会に映画祭の存在を知ってもらえたら」と意気込みを見せる。
放送時間は21時~(J:COMテレビ=地デジ10ch/全国)、22時~(J:COMチャンネル=地デジ11ch/武蔵野三鷹エリアのみ)。