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吉祥寺に「2メートル」体感できる空間 デザインでソーシャルディスタンス啓発

「吉祥寺ペニーレーン」で展開する「New personal space」 アースカラーを用いたプリントのほかテーブルや椅子を配置する

「吉祥寺ペニーレーン」で展開する「New personal space」 アースカラーを用いたプリントのほかテーブルや椅子を配置する

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 ソーシャルディスタンスを意識するきっかけづくりを目指し、路上にサークルプリントを施した「New personal space with COVID-19」が12月7日、商業施設「コピス吉祥寺」(武蔵野市吉祥寺本町1)B館入り口周辺の通路「吉祥寺ペニーレーン」の一部で始まった。

設置初日の様子。テーブルや椅子に座る親子連れの姿も

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 武蔵野市開発公社が手掛ける同企画は、新型コロナウイルス感染症の影響で新しい生活様式が求められる中、感染拡大を予防する要素の一つに考えられているソーシャルディスタンスに着目した取り組み。同社まちづくり課主任の寺田勇輝さんは「吉祥寺は商業地でもあり、日々多くの人が行き交う街。だからこそ、街なかに必要な距離感を直感的につかめるような『体験の場』を設け、自然な形で距離を取り合うような行動が浸透すればと考えた」と振り返る。

 直径2メートルの円を基本に大小さまざまな大きさの円を、それぞれ関連性のある配列にのっとり通路に配置する。併せて同様の大きさのテーブルと小さな椅子も置く。あえてサイズの表記はせず、「KEEP DISTANCE」と書いた小さなボードサインのみを設置する。

 「平面的なサインにテーブルなど立体的なものを合わせ、言葉を使わず、デザインの力でさりげなく意識に働き掛けられたらと考えた。テーブルと椅子は設置当日から荷物の整理に使う方、学校帰りに並んで座る生徒さんや子連れのお母さんなど、皆さん思い思いに利用してくださっている」と寺田さん。

 「安心して過ごせるような距離が自然と取れる、そんな吉祥寺の街の振る舞い方のようなものが今回の取り組みを通じてゆっくりと伝わればと思う。距離を取ることで、逆に人と人との心の距離がより近くなり、魅力あるまちづくりの一助になれば」と期待を込める。

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