三鷹でフェアトレードイベント-桜美林大生が企画、試飲・試食・講演も

フェアトレードのコーヒー、あめ、チョコレート

フェアトレードのコーヒー、あめ、チョコレート

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 NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構(三鷹市下連雀3)で11月22日、フェアトレードを広めるためのイベント「地球を守る第一歩!フェアトレードプロジェクトin三鷹」が開催される。同法人は、三鷹市における地域の街づくりや新事業創出など産業の活性化を図るための活動を行っている。

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 フェアトレードは、アジアやアフリカ、中南米などの発展途上国で作られた作物や製品を適正な価格で継続的に取引することで、発展途上国で暮らす人々に仕事の機会を提供し、持続的な生活向上を支える仕組みである国際協力の新しい形態。

 同イベントは、チョコレートやバナナ、ドライマンゴーなどの試食、紅茶やコーヒーの試飲などを行うことによって、フェアトレードについて知ってもらおうと、同大学4年生の岡鼻ゆりさんら学生が中心となって始めたもの。ミニ講演会では、スキンケアやボディーケアに使用できるモロッコの粘土「ガスール」、ネパールの農場生まれの「みつろうリップクリーム」などのスロースキンケアを扱う基礎化粧品開発会社「ナイアード」(福生市)が、現地の生産者の声を届ける。

 今回のイベントを行うきっかけになったのは、岡鼻さんが大のチョコレート好きだったため。チョコハンティングをし、さまざまなチョコレートを試して食べることが好きだった岡鼻さん。偶然、フェアトレードのチョコレートに出会ったが、コンビニなどで売っている通常のチョコレートよりはるかに高価だった。これほどの値段ならおいしくないわけがないと期待して食べてみたところ、そのおいしさのとりこにになったという。

 その後フェアトレードについて調べたところ、知られざるチョコレートの生産過程に衝撃を受けた。自分より幼い、小学生・中学生の子どもたちが学校にも行かず、児童農園でチョコレートの原料・カカオ豆を収穫し、袋に詰めて働いているという事実を知る。彼らはカカオ豆が何になるのかも知らず、チョコレートを食べたこともないという。フェアトレードは、生産者がきちんとした対価を支払われた上で働いている工場の商品を扱っているため「味に違いが出るのも当然。経済的にも新しいシステムでとても興味を持った」(同)という。この話を友人にしたところ、「フェアトレード」という言葉を聞いたことはあっても具体的な内容を知らない人が意外と多かったため、今回のイベント開催に踏み切った。

 岡鼻さんは「一人でも多くの人に知ってもらえる機会を作りたかった。これから仲間たちも就職をしてしまうので、第2弾としてのイベントを開催するのは難しいかもしれないが、フェアトレードの商品を買うなど個人としても活動し、広めていきたい」と話す。

 開催時間は10時~16時。

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