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吉祥寺に日本茶専門店「茶場白」 茶師が選ぶ「一番茶」そろえる

吉祥寺の昭和通りから路地を入った道沿いのビル1階で営業する「茶場白(ちゃばしら)」の外観

吉祥寺の昭和通りから路地を入った道沿いのビル1階で営業する「茶場白(ちゃばしら)」の外観

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 京都在住の茶師、山北祐士さんと共に選んだ茶葉を販売する日本茶専門店「茶場白(ちゃばしら)」(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 0422-27-6668)が吉祥寺の昭和通りから路地を入った場所にオープンして、1月26日で3カ月がたつ。

テーブル煎茶を象徴する丸テーブルが置かれた「茶場白」の店内

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 自らを茶道での呼び名になぞらえ遊び心で「席主」と名乗る店長の喜多川正さんが、生まれ育った吉祥寺に戻ったのを機に実家のビル1階に開いた同店。店名の「茶場白」は「茶柱」と「お茶から始まる場」の意味をかけ合わせて付けた。

 喜多川さんは40代で、静岡県藤枝市で冠婚葬祭業界を対象としたコンサルティング会社を経営。「日本茶が日常に溶け込んでいることに感銘を受けた」という。お茶への興味からテーブルと椅子を使う「煎茶道」を学んだ。50代で吉祥寺に戻り、中小サービス業を中心にコンサルティングを手がけ、吉祥寺で店を持つために60歳から準備を始めたという。

 2年間試行錯誤する中、ネットを通じて山北さんと出会い、出店コンセプトを固めた。「店で出されるコーヒーや紅茶には料金を払うのに、お茶は無料という文化に切り込みたい」と、店の特徴を出すため情報収集を重ねてオープンにこぎ着けた。店舗面積は27平方メートル。和モダンにしつらえた店内には丸テーブル1卓と椅子4脚を備える。

 渡辺樹奈さんを含めた亭主の3人が接客。店内設営や商品開発など店の運営にも関わる。

 「店目当てのお客さまも増えた。手に入らないお茶を買い求める人と日本茶を飲みたかったが種類を知らないという二極のお客さまが来店する」と喜多川さん。

 茶葉は京都・静岡・鹿児島を中心に「一番茶」を提供。渋み、うまみ、しっかり、あっさりの味わいに応じて、手摘み抹茶、手摘み玉露、煎茶、深蒸し茶、ほうじ茶、オリジナルの「茶場白ブレンド」、シナモンとカモミールを使ったフレーバー茶など15種類程度をそろえる。有田焼「アリタポーセリンラボ」の作品などの茶器も販売する。

 昨年12月、「温かいお茶」のテイクアウト販売も始めた。ほうじ茶(300円)、茶場白ブレンド、宇治茶×シナモンなど(380円)、抹茶、玉露(以上500円)。

 「スタッフ、お客さま、山北さんとで独自の色を紡ぎ出していきたい。自分たちが楽しむこと。それがお客さまに伝わるはず」と喜多川さん。「今後は隣接する駐車場を改修し、テイクアウトが飲める場所を提供したり、店内で試飲会などイベントを開催したりする」とも。

 「日本茶の味や種類を知って、いろいろな味を楽しんでほしい。忙しい毎日の中、ホッとできる場所として足を運んでもらえたら」と来店を呼びかける。

 営業時間は11時~17時(祝日がない週の金曜は13時~17時)。月曜~木曜定休。

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