「BLACKWELL COFFEE(ブラックウェル コーヒー)」(武蔵野市吉祥寺本町3)店主でアーティストの甲斐隆史さんの個展が4月15日、「ユメノギャラリー 吉祥寺」(吉祥寺東町1)で始まる。
同ギャラリーは2021年11月、ギャラリストで空間芸術作家の夢野修也さんがオープン。夢野さんは商業施設「GINZA SIX(ギンザ シックス)」(中央区)や雑誌「VOGUE」などで美術装飾を手がけるほか、スピッツ、ヨルシカ、クリープハイプらアーティストに作品を提供する。「コロナ禍で周りのアーティストも発表する機会が少なくなった。作家として何かできないかと思い、自分で改装してオープンした。しばらくの間売り上げは全て作家に還元する」と話す。
甲斐さんは1963(昭和38)年生まれ、宮崎県日南市出身。これまで奄美大島の泥染めTシャツや柿渋染めデニムなどをニューヨークで展示。絵本や音楽などの作品も手がけてきたが、今回は初めて抽象画を展示する。
和紙に描いた大小の抽象画約20点を並べる。作品にタイトルはなく、番号だけを付けた。甲斐さんは「抽象画は、人の絵を見ているけれど実は自分の心を見る窓のようなもので、向き合ったその時その時にさまざまな心の風景が見えてくる」と話す。
夢野さんは「絵や立体など、アーティストたちの作品は、SNSなど携帯越しに見るのもすてきだが、実物はより繊細。筆跡や色の発色を見ると、どのような気持ちで作ったかをうかがうことができる。来てくれるお客さまの記憶に残る場所や展示を提供できたら」と話し、来場を呼びかける。
展示作品は販売も行う。開催時間は12時~20時。4月18日まで。15日と18日は甲斐さんが在廊する。