ルーマニア人アーティストのアンドレア・アクレサンドラ・ペテルフィさんが現在、武蔵野市に滞在し作品制作を行っている。1月26日には東急百貨店吉祥寺店(武蔵野市吉祥寺本町)北側広場で開催された「ルーマニア市民団がやってくる!」に参加し、「Tシャツデザインワークショップ」も行った。
同市は2012(平成4)年、ルーマニア・ブラショフ市の交響楽団の支援をきっかけに交流を深めてきたこともあり、2020東京オリンピック・パラリンピックに向けたルーマニアの「ホストタウン」として登録された。これまで民族衣装展や刺しゅうワークショップ、料理講座などを企画したほか、昨年9月には「ルーマニア野外映画祭」も開くなど、さまざまな文化交流イベントを行ってきた。
交流事業の一環として1月6日から2カ月間滞在するアンドレアさんは、同地域内をリサーチしながらコミュニティーセンターなどで作品を制作している。アンドレアさんは「来日は初めて。武蔵野市内を歩いていると、自然と都会的なものが対比している感じが面白いと思った。想像していたより穏やかな雰囲気で、時間もゆったり流れているように感じた」と話す。
「地下鉄に乗った時に、ぶら下がっているつり革の数が多くて驚いた。オリンピック体操競技のつり輪にも見え、そうした風景から得たインスピレーションを元に、素材を集め制作に取り組んでいる」とも。
ブースでは「ルーマニア応援グッズ」として製作を予定しているTシャツのデザインを、子どもたちを中心に来場者が描いた。アンドレアさんは「Tシャツに使えそうなイラストがたくさんあったので、少しずつコラージュするなどデザインに生かせたら」と話した。市の担当者は「ホストタウン『サポーター制度』に登録しているサポーターたちがイベントや応援ツアーなどで着られたら」と期待を込める。
メインテントでは「パラアスリート応援チャリティバザー」と題し、ブラショフ市から来日中の市民団が、自ら持ってきた民芸品などを販売しながらルーマニアの魅力を紹介した。バザー売上はルーマニアのパラアスリートを応援するために同市が行う募金の一部として活用する。
アンドレアさんは2月21日~25日、武蔵野プレイスギャラリー(境南町)で作品展示、24日にはトークショーを含む成果発表会を行う予定。