吉祥寺のにぎわい創出のためのプラットフォームの一つとして1月6日、「吉祥寺ポップアップストアポータル」の提供が始まった。スペースシェアサービスを運営する軒先(千代田区)と武蔵野市開発公社(武蔵野市)が共同運営する。
軒先は2008(平成20)年から各地でさまざまな出店者とスペース提供者のマッチングを数多く手掛けてきた。開発公社の担当者は「当社は、吉祥寺が都市の均質化に飲み込まれず、将来にわたってにぎわいを失わないよう吉祥寺内外の方と共に考えていくための活動を行っている。軒先は、軒先ビジネスや軒先レストランなどポップアップストア用スペースシェアのパイオニア。両社の知見を生かし、街のさらなる活性化に取り組めたらと考えている」と話す。
地域の個店やビルオーナー、「キラリナ京王吉祥寺」をはじめとした大型商業施設など、ポップアップスペースを有する企業が参加を予定する。ウェブサイト上ではこうしたスペースなど、一般的な店舗とは異なる「吉祥寺の時間的、空間的なスキマスペース」を紹介し、実際に利用申し込みもできる。「市の内外からさまざまなチャレンジャー(出店者)を街に呼び込み、来街者には街を巡る楽しみを、事業者にとっては新たな収入源を創出する場となることを目指している。そうした中から、吉祥寺で店舗を開いたり、大型商業施設のテナントに入ったりするような事例につながれば」と担当者。
合わせて有識者による「都市のスキマ論」や「ポップアップストア論」などのコラムも掲載する。「今後は出展者インタビューや、企画コラムなど少しずつ充実させていければ。より多くの方々に存在を知っていただき、ポップアップスペースの開拓を含めこれからのまちづくりの一つの側面を掘っていきたい」と期待を込める。