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成蹊学園史料館で「吉祥寺と成蹊の100年」 写真や古地図で街と学園振り返る

完成した学園本館への移転式 1924(大正13)年10月20日

完成した学園本館への移転式 1924(大正13)年10月20日

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 歴史を共に積み重ねてきた吉祥寺と成蹊学園の歩みを振り返る特別企画展「吉祥寺と成蹊の100年~写真と古地図で振り返るその歩み~」が現在、成蹊学園史料館(武蔵野市吉祥寺北町3、TEL 0422-37-3994)で開催されている。

特別企画展の様子

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 中村春二が創立した成蹊学園は1924(大正13)年、池袋から東京府北多摩郡武蔵野村(現在の吉祥寺)の新校地へ移転し、武蔵野の豊かな自然の中で総合学園として発展を続けてきた。2012年には創立100周年を迎え、創立者を描いたドキュメンタリードラマなども制作された。

 担当者は「中村は吉祥寺移転直前にこの世を去ったが、『地域に開かれ、地域の教育に貢献する学園』となることを強く望んでいた。当学園は創立者の思いを継ぎ、現在も武蔵野地域との連携強化を促進することで、地域活性化や、社会に有為な人材の育成を目指している」と話す。

 「吉祥寺移転からも間もなく100年が経過しようとしているこの機会に今一度、学園の歩みや地域の移り変わりの様子、共生の歴史を振り返ることは、今後も地域と共に発展する学園であり続けるために有意義であると考え、今回の展示を企画した」とも。

 1階の企画展示室では移転後の100年を年表や写真などで見ることができる。ロビーラウンジ展示スペースでは「古地図で見る武蔵野」を、2階ギャラリーでは「航空写真で見る校地の変遷」を展示する。学生たちが演習で制作した吉祥寺にまつわる作品や映像も。

 「協力いただいた吉祥寺今昔写真館委員会をはじめ、吉祥寺の歴史を知る方々や、武蔵野市などから提供いただいた吉祥寺かいわいの古い街並みの写真を、現在の写真や地図と併せて展示し、今昔の移り変わりが分かるようにしている。サンロードをバスが走っている写真など、現在見ることのできない吉祥寺の姿を楽しんでいただけるのでは」と担当者。

 来館者からは「歴史を感じる」「懐かしい風景を見ることができた」などの声があるといい、吉祥寺にまつわるエピソードを集めている「思い出の吉祥寺」コーナーには、「五日市街道が舗装された日の喜びや、学生時代に仲間と語らった今はなき喫茶店についてなど、すてきな思い出が寄せられている」という。

 担当者は「学園をより身近に感じていただき、近隣地域にお住まいの皆さまや、学生時代を吉祥寺で過ごした卒業生にも学園に足を運んでいただくきっかけになれば」と呼び掛ける。

 開催時間は9時30分~16時30分。土曜・日曜・祝日・学園の定める休業日は休館。入場無料。9月末ごろまで。

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