スタンプラリーを楽しみながら太陽系の距離や大きさを体感するイベント「みたか太陽系ウォーク」が現在、三鷹市内の各所で開催されている。
同市内には世界最先端の観測施設「国立天文台」もあり、2009年に始まった同イベントは今年10回目を迎える。太陽系の大きさや距離を体で実感できるよう、13億分の1の縮尺で三鷹の街全体を太陽系に見立てる。約1メートルの太陽を三鷹駅に置き、天体の位置に合わせて太陽エリアのほか水星エリアから冥王星エリアまで、市内を11の天体エリアに分ける。
今年は約30人の市民による太陽系サポーターが参加。107センチメートルの太陽を製作し、三鷹駅構内(アトレヴィ三鷹)に設置した。担当者は「太陽系を実感してもらえるよう、イベント企画当初からこの大きさの太陽を設置したいと考えていて、今回悲願を達成することができた。サポーターの手作りによる太陽を見て、スケールを体感してもらえたら」と話す。
昨年に引き続き「火星」をテーマ天体にする。「2年2カ月ごとに地球に接近する火星。今年は15年ぶりに地球に最接近する年でもあったのでテーマに選んだ」と担当者。
各エリアにはスタンプ設置場所として、過去最大の店や施設249が参加。マップ兼スタンプシートに規定数のスタンプを集めると景品と交換できる。担当者は「掲載店舗が増えたこともあり、より地図が見やすいように、これまでのタブロイド版からA4サイズのマップに変えた。持ち運びもしやすいと好評」と話す。
「国立天文台の常田佐久台長と清原慶子三鷹市長の特別対談や、監修者で鹿児島大学理学部教授の半田利弘さんによる話など、関連イベントも多く行っているが、スタンプラリーだけでなく特別講座などへも多くの方が参加してくださっている」とも。
景品を進呈する賞は、これまであったスタンプ60個以上のニュートン賞、4エリアのスタンプを集めるガリレオ賞などに加え、10回目を記念した「古在由秀賞」を新設した。今年2月に亡くなった古在さんは三鷹市名誉市民であり、人工衛星の起動計算に用いられる「古在の式」を発見するなど天体力学の世界的権威として知られる。合わせて第10回記念特別賞のプレゼントも企画する。
10月28日まで(景品交換は11月4日まで)。参加無料。