三鷹の「よもぎBOOKS」(三鷹市下連雀4、TEL 050-6870-6057)で現在、絵本作家・出口かずみさんの絵本原画展「たくはいびーん」が開催されている。
えがしらみちこさんによる「にじみ絵を使ってあじさいをつくろう」6月のワークショップの様子
店主の辰巳末由さんが3月にオープンした同店は、絵本や児童書を中心に新刊、古本をそろえる。キッズスペースも設け、絵本にまつわる原画展や子どもも参加できるワークショップ、映画上映などさまざまなイベントを開き、家族で来店する人もいるという。
大型書店で働いた経験のある辰巳さんは「小さなスペースで『街の書店』として運営するためには今までのやり方と違って、子どもから大人までみんなが集えるような場所づくりをできたらと思った」と話す。
「初めて自分で手掛ける書店なので模索しながらも、イベントやワークショップを開催することで、『誰がどのように作った本なのか』と作り手や本について一歩踏み込んで考えてもらえたらと思った。ただ本を並べるだけでなく『立体感のある店』がコンセプト」とも。
出版に合わせた絵本原画展には作家を招くことも多く、「作家の在郎日には、本について聞きたいことを直接質問してもらえたら」と辰巳さん。パンの形をした絵本「パンのおうさまとシチューパン」(小学館)の原画展では「パンまつり」を併せて開催。地元三鷹周辺のパン店のパンや無農薬野菜の販売を行い、反響が大きかったという。
女性限定のヨガ教室もスタート。「自分自身も興味のあったヨガを当店でできたらと始めた。1回4人と少人数で、講師の澤口博子さんはその日の参加者の体調に合わせたポーズやほぐし方を提案してくれるので、満足度も高い。店を知ってもらうきっかけにもなり、毎回通ってくださる常連の方も増えている」と辰巳さん。
12月13日からはえがしらみちこさんの絵本原画展「おたんじょうケーキをつくりましょ」を開く。大人向けの水彩塗り絵や、ケーキのような宝箱を作る子どもも参加できるワークショップも行う予定。
2~3カ月に1度行う映画上映は、10月に上映した「ある精肉店のはなし」に続き、来年1月21日にドキュメンタリー映画「カレーライスを一から作る」を上映予定。「一人でもお子さま連れでも、当店でゆっくり本と出合い楽しんでもらえたら」と来店を呼び掛ける。
営業時間は11時~17時(土曜・日曜・祝日は12時~18時)。出口かずみさんの展示は12月10日まで。