
吉祥寺バウスシアター(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-3555)で11月19日、吉祥寺を舞台に描かれた映画「吉祥寺の朝日奈くん」が公開される。
吉祥寺に住む主人公・朝日奈くんは、役者への夢も破れバイト暮らしを続ける日々。そんなある日、1人の女性に出会うが、彼女は人妻で女の子の子どももいる。恋をして迷い、「どうして僕はこの街にいるんだろう?」と悩む朝日奈くん。そんな恋の結末にはドラマチックな展開が待っている―。
原作は、中田永一さんの恋愛小説「百瀬、こっちを向いて」(祥伝社文庫)。映像化したのは同作が初の劇場長編映画となる加藤章一監督。主人公・朝日奈くんは「仮面ライダーW」「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」の桐山漣さんが、朝日奈くんが恋をするヒロインは星野真里さんが、それぞれ演じる。さらに要潤さん、徳井優さん、大人計画の村杉蝉之介さんなどが脇を固める。
切ない恋愛映画の舞台となったのは初春の吉祥寺。井の頭公園や井の頭自然文化園、吉祥寺バウスシアター、サンロード商店街、ダイヤ街など、おなじみの場所がロケーションに選ばれ、ゾウのハナコも映画に登場する。
エンディングテーマ曲に選ばれたのは、斉藤和義さんの「空に星が綺麗~悲しい吉祥寺~」。1996年に発表した井の頭公園をモチーフにしたこの曲は、4枚目のアルバム「FIRE DOG」の収録曲。2人の切ない恋愛模様をドラマチックに盛り上げる。
「100%吉祥寺でロケーションした映画は初めてでは」と話すのは吉祥寺バウスシアターの武川さん。劇場もロケに協力し、映画には劇場スタッフもチラリと写っているという。「原作の書籍にも、バウスシアターが毎年開催している『爆音映画祭』のことが主人公のせりふの中に出てくる」。その小説が映画化され、劇中に登場する劇場で公開される。「文学と映画と吉祥寺がコラボレーションしたこの作品に期待したい」とも。
料金は、前売り=1,400円、一般=1,700円、学生=1,400円、シニア・会員=1,000円。