成蹊大学そばのギャラリー併設カフェ「cafe & galeria PARADA(パラーダ)」(武蔵野市吉祥寺本町4、TEL 0422-27-6680)で5月24日より、画家・小林裕児さんの個展「ドローイングによる『楽しき日々』」が開催される。
小林さんは1948(昭和23)年東京生まれ。東京芸術大学油画科同大学院を修了し、春陽展新人賞、春陽展賞を受賞。1989(昭和64)年にそれまでの細密な画風から、素材に直接ドローイングする大胆な画風に転換。1996年には「夢酔」で第39回安井賞を受賞。1999年よりコントラバシストの斎藤徹さんと始めたライブペインティングでは、観客とともにある美術の新しい楽しみ方を模索する。現在、多摩美術大学、女子美術短期大学、東北芸術工科大学の講師も務める。同展では10数作を展示予定。
「使い古し何度も繕った古紙やこぎれ、先輩の作家から託された昔フィレンツェの古書店で手に入れたという羊皮紙などに、記憶の断片を手掛かりにして素材の中に染み込むように描いている。現れてくるのは、昔飼っていた山羊だったり、アヒルがちょっと化けた白鳥だったり…。好きな小説や芝居によりかかりながら…」と個展について小林さんが寄せる。
「パラーダでは小林裕児さんの展覧会は初めて。使い古された古紙に、のびのびとおおらかな線によってユーモラスで魅力的な動物や人間が描かれている。タイトル通り、並んだ作品から作者が楽しんで描いたであろうことが見ている私たちにも伝わってくる。筆使いや色彩から鮮烈な印象を与えるとともに、温かい感覚も覚える作品。この機会にぜひ楽しんでいただきたい」と同ギャラリーの中林さん。
営業時間は11時30分~22時(日曜、最終日は20時まで)。月曜定休。