太陽の光を受けたクリスタルガラスがプリズム効果で虹色を部屋に映し出すインテリアアクセサリー「サンキャッチャー」を制作・販売するアトリエと展示スペースを兼ねた「sorahug(ソラハグ)+八月の空」(武蔵野市吉祥寺本町4、TEL 070-4087-3020)が1月10日で8周年を迎えた。
アクセサリーデザイナーで店主の野澤恭子さんは、勤めていた会社を辞め、「自分の手を動かしたり、お客さまと直接触れ合ったりする仕事がしたい」と2009(平成21)年、フリーの道を選んだ。
同年、「井の頭公園アートマーケッツ」にサンキャッチャーを「sorahug」のブランド名で初めて出店したところ、「老若男女に反応が良く、自分の店で販売する商品はこれだと確信」。2013(平成25)年、駒込にアトリエショップ「ソラハグ雑貨店」をオープンした。
2015(平成27)年、建物取り壊しで閉店。10年ほど暮らした吉祥寺で移転先を探したところ、「1階、南向き、太陽が入る」中道通りの物件と出合った。「吉祥寺の個性ある雑貨店巡りが好きで、個人店を増やして街を面白くしたいとの思いも手伝って決めた」と話す。
2016(平成28)年、移転オープン。「sorahug」は、「空=sora」と英語の「hug=抱きしめる」を合わせた造語。「8月の空」は「夏の終わりの空が好きだから」と付けた。
コロナ禍では苦労したが、「店舗、イベント、ネットショップと複数の販路を持っていたから続けられた」と振り返る。「sorahugのサンキャッチャーを大切してくださるお客さまから聞くお礼の言葉やエピソードがモチベーションになった」とも。
メインのカットクリスタルにチェコのクリスタルガラスなどを使い、デザインに合わせてアンティークガラス、シャンデリアパーツ、ビーズや天然石などを組み合わせたサンキャッチャーは、つるし型、置き型、壁掛けタイプやペンダントなど約80個をそろえる。「一つ一つに名前を付けた。物語が広がるサンキャッチャーを楽しんでほしい」と野澤さん。他にポストカード、マグカップ、トートバッグ、猫グッズなどの雑賀や古本など約1000点を置く。店は時折、アートギャラリー「8月の空」として、野澤さんが「すてきと感じる作品や物」を展示するスペースにもなる。
太陽の光が多いと濃くなる虹色や線香花火のように床に広がる光の粒を眺めて癒やされたり、サンキャッチャー越しに空を見上げて風を感じたりしてほしい」と野澤さん。「吉祥寺の端にある小さな店だが、この街の個性ある店の一つとして、吉祥寺に来たら思い出して立ち寄ってもらえたら」と来店を呼びかける。
営業時間は12時~18時。月曜~木曜定休。