漫画家・楳図かずおさんのキャラクター「まことちゃん」をあしらった横断幕が現在、吉祥寺サンロード商店街(武蔵野市吉祥寺本町)に掲げられている。
同商店街が、毎年、夏と冬に開催する「スクラッチセール」に合わせてお目見えする横断幕。2016(平成28)年からは、吉祥寺にゆかりのある漫画家・イラストレーターらが手がけている。2023年は夏に引き続き、冬も楳図さんにメインビジュアルを依頼。夏には「おろち」「洗礼」「わたしは真悟」に登場する女性が描かれたが、今回は日本のギャグ漫画を代表する作品「まことちゃん」を採用した。
吉祥寺を拠点に活動する楳図さんは1936(昭和11)年和歌山県生まれ。高校3年生の時に単行本「別世界」「森の兄妹」でデビューした。「まことちゃん」は、まことの祖父 沢田元太郎が主人公の「アゲイン」(「週刊少年サンデー」1971年~1972年連載)のスピンオフ読み切り作品が原形。愛称「まことちゃん」もしくは「マコリン」で親しまれ、いたずら・下ネタ・落書き・替え歌・踊りが得意なハチャメチャな幼稚園児。「グワシ」「サバラ」などの口癖と手癖、語尾に「なのら」をつける特徴を持つ、楳図さんの漫画を代表するキャラクター。同商店街振興組合販売企画部の大森絵美子さんは、「楳図先生の作品の中でも、今なお人気の衰えないキャラクターであることから依頼を決めた」と話す。
スクラッチセールでは、同商店街の参加店で買い上げに応じてスクラッチカードを先着8万枚進呈。賞品は「サンロード買い物券」のほか、ラッキー賞として「まことちゃん」オリジナルTシャツも用意する。
横断幕と併せて、商店街の数百メートルにわたってフラッグを掲げる。「カウボーイ・コック・警察官・野球選手など、さまざまなキャラクターに扮(ふん)した『まことちゃん』のフラッグは、楳図先生のファンには必見。クスっと笑える歳末をサンロード商店街で過ごしてほしい」と来街を呼びかける。
横断幕の掲出、スクラッチセールは12月26日まで。