日本の伝統文化を国内外に広く発信することを目的とした「東京大茶会2023」が10月21日・22日、「江戸東京たてもの園」(小金井市桜町)で開催される。主催は東京都と東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京。
通算で14回目となる同イベントは異なる流派が一堂に会し、さまざまなお茶を振る舞う茶会。茶道経験者だけでなく、普段茶道になじみのない子どもや外国人など、誰でも気軽に「お茶の文化」を楽しめるようなプログラムを用意する。
新型コロナの影響で2年にわたる中止を経て開いた昨年は、2日間で約8700人の来場者があったという。東京都生活文化スポーツ局文化振興部の阿部耕治さんは「茶席や野だてといったプログラムは全て事前申し込みだったが、定員を大幅に超える申し込みがあり、心待ちにしてくれた人たちの熱い思いが伝わってきた。家族連れや若者のグループ、和服姿のカップルなどの姿が見られた」と話す。
江戸東京たてもの園は、江戸時代から昭和中期まで都内に現存した文化的価値の高い歴史的建造物のうち、現地保存が不可能な30棟を移築し、復元、保存、展示している。今回はそのうちの「高橋是清邸」をはじめとする建物の中で「茶席」(800円、要事前申し込み)を行う。
茶道プログラムとしてほかに中学生以下の子どもが保護者と一緒に茶の湯の作法やおもてなしの精神を学ぶ「子供と楽しむ茶席」(500円)、逐次通訳で茶の湯の歴史や所作などを解説する「英語で楽しむ茶席」(800円)を開く。屋外で椅子に座ってお茶を楽しむスタイルの野だて(800円)も行う。所要時間は各1回25分。全てのプログラムにお茶とお菓子が付く。4年ぶりに「茶席」以外の茶道プログラムについて、会場内で「当日券」も販売する。
開催時間は10時~16時15分(受け付けは9時30分から)。両日とも入園無料。「茶席」の参加申し込みはウェブサイトと往復はがきで受け付ける。締め切りは9月10日(必着)。応募多数の場合抽選。