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吉祥寺・中道通りに陶器専門店「トラシー」 陶芸家 50人の作品販売

中道通りで20年続いた「高知屋」跡で営業する「toracie(トラシー)」の外観

中道通りで20年続いた「高知屋」跡で営業する「toracie(トラシー)」の外観

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 陶芸家が作った陶器やガラス食器などを販売する「toracie(トラシー)(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 0422-27-5340)が吉祥寺の中道通り沿いにオープンして、6月14日で3カ月を迎えた。

陶器を扱うきっかけになったアンパル陶房宮良断(だん)さんの「透」シリーズ

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 20年を超える営業に幕を下ろし2022年10月に閉店した高知県の特産品を扱うPR店「高知屋」跡にオープンした同店。経営は通販サイトを運営する「バスケットケース」で、実店舗の出店は初めてとなる。

 社長の法野貴志さんは会社員時代に社内で通販サイトを立ち上げた経歴を持つ。24歳で転職した広告代理店での買い付けの経験を生かして38歳で起業。4年前に食器や雑貨を販売する通販サイト「トラシー」を立ち上げた。店名でもある「トラシー」は「旅する通販」という意味から名付けたという。

 陶器を扱うきっかけとなったのは、法野さんが旅の雑誌「ことりっぷ」で見かけたアンパル陶房(沖縄県石垣市)の陶芸家、宮良断(だん)さんが作った 「透」シリーズに出合ったことからと話す。個人的に宮良さんへ「買いたい」とメッセージを伝えたところ、「東京では買うことができないと」の返事に、「それなら自分が通販で売ろう」と思い立って始めたという。

 実店舗を持つことを決めたのは「陶芸家の作品を手に取って見ることができる場所があるといいと思ったから」と法野さん。「店は商業施設の中ではなく路面店にしたい」と下北沢、自由が丘、原宿なども探したという。吉祥寺の物件に空きが出たことを知り、「思っていたより広かったが、吉祥寺はなかなか空き物件が出ないし、中道通りは自分が希望していた路面店が軒を連ねる場所でもある」と思い切って決めた。「吉祥寺という場所に店があること自体が宣伝になる」とも。

 店舗面積は20坪。法野さんが「作品をいいと思うこと」を基準として選んだ陶器やガラス食器、グラスなどを50人ほどの陶芸家ごとにまとめて並べる。工房双子堂(沖縄県読谷村)のスープカップ(茶絵付け4,620円)、加賀美円(かがみつぶら)さん(愛知県常滑市)の飯わん(3,410円)、杉山亜花莉さん(岐阜県多治見市)の布目リム皿(6,600円)などを販売。静岡県在住玉置久実さんのカトラリーや七福タオル(愛媛県今治市)のキッチンタオルなどの雑貨も扱う。

 「路面店なので通りがりの方がフラッと店に入ってくれる」と法野さん。「吉祥寺の街で器が好きな人を増やせる店でありたい。陶芸家が作ったものだけを集めている店内を、ぜひ見てほしい」と来店を呼びかける。

 営業時間は12時~19時(土曜・日曜・祝日は11時から)。

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