東京でホップを育て、地元産のビールを造って飲もうという企画「東京でホップを育てようプロジェクト」の一工程として、武蔵境の26K(ニーロクケー)ブルワリー(武蔵野市境南町3)で8月11日、ビールの仕込み体験が行われた。
同プロジェクトは公益財団法人東京観光財団の「地域資源発掘型実証プログラム事業」の取り組みの一環として、2020年4月に吉祥寺でスタート。2年目となる今年はホップの育成地を吉祥寺に加え、武蔵野市関前の大坂農園と武蔵堺の駅前にも増やした。農産物としてのホップ育成を都市型農業のモデルの一つとして捉え、ビール醸造・販路開拓までを包括することで地域資源の活用・地域活性化に継続的に取り組むのが目的。
当初、一般参加も募る予定だったが、新型コロナ感染症拡大防止の観点から関係者だけで実施。今回は8月7日に関前の大坂農園で、ホップのつるから収穫し、冷凍保存しておいた毬花(きゅうか)を手ですり潰す作業を行った。毬花をすり潰すと、中からビールの苦味や香りの元になる黄色い粒状の樹脂「ルプリン」が出てくる。
煮沸した麦汁にすり潰した毬花を投入し、加えた酵母によって発酵しビールとなる。同プロジェクトでビールの醸造を担当し、26Kブルワリーでビール事業を行なっている、スイベルアンドノットの平槇(ひらまき)さんは「2年目となる今回は、昨年のトライアンドエラーの経験を生かしホップの出来も良くなったので、さらにおいしいビールになるのでは。3週間~1カ月でビールが完成予定なので、楽しみに待っていてほしい」と意気込みを話す。