毎年恒例の「吉祥寺秋まつり」が中止になったことを受け、地元の有志たちによる吉南祭礼委員会が9月6日、拠点とする末広通りの一角に「吉南祭礼」のちょうちんを掲出した。
武蔵野八幡宮例大祭に合わせて行われる同秋まつりは1973(昭和48)年に始まって以来、40年以上続く行事。武蔵野八幡宮の宮神輿のほか、各町会が所有するみこしが街を練り歩き、駅前に集合する祭りのフィナーレには、地域に住む人のほか海外からの観光客なども多く来街し、楽しむ様子が見られる。
48回目となる今年も、武蔵野市無形文化財「むさしのばやし」とともに、各神輿の渡御が行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。
委員会のメンバーは「新しい日常生活を模索する中で、吉祥寺の大きなイベントでもある祭りがなくなってしまっただけでなく、政府や都による自粛要請などで、以前のような活気のある吉祥寺は様変わりしてしまった。このような時だからこそ、『祭りに関わる人々の思いをつなげられたら』『明るい未来を期待させるようなことができないか』など委員会内から声が上がった」と振り返る。
「コロナに負けるな」のメッセージを記したちょうちんも合わせて掲げる。「感染予防に務め、少ない人数での設営を心掛けた。通りに提灯の明かりが灯ると、足を止めて眺めたり、写真を撮ったりしてくださる通行の方々もいて、うれしく思う。近隣の方々や吉祥寺に遊びに来られるみなさんあっての祭りなので、少しでも楽しんでもらえたら」と期待を込める。
9月19日まで。