吉祥寺で起業する人に向けてシェアオフィスとコワーキングスペースを2012年から提供する「起業家空間i-office吉祥寺」(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 0422-28-4330)が3月10日、ビルの老朽化を受けて移転、吉祥寺第一ホテル西側のビル2階で営業を始めた。
同施設は1987年(昭和62年)に設立し、吉祥寺での創業や起業家支援事業を展開するマネジメントブレーン(吉祥寺本町2)が経営。他にキッチンを備えたレンタルスペース「i-dream吉祥寺」や個室タイプ14部屋のレンタルオフィスとフリースペースを持つ「KN-Lab.」を経営している。
本店登記もできる同施設。社長の姫野裕基さんは「吉祥寺を創業の地に選びたいという方が、まずはチャレンジでシェアオフィスを契約したいと申し込みを頂いている」と話す。
移転で25坪から41.5坪になり、シェアオフィス用の個室は4室から8室に増えた。会員専用フリーデスクは5席。コワーキングスペースとなるフリーデスクとカフェスペースも30席程度と広くなり、6人用と4人用の会議室も用意した。5月からは新しい試みとして、会員以外も利用でき、パーティションで仕切れる最大12人収容のセミナールームを提供する。有線・無線LAN回線やコピー複合機などのビジネスサポートや常駐スタッフが来客や郵便物・宅配便の受け取りにも対応。「起業のスタートアップに必要なサービスの全てがそろっている」という。
同社が30年を超えて吉祥寺での創業支援を継続しているのは、「起業についてハード面だけでなく、弁護士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士などが相談に応じる『吉祥寺士業ネット』やマーケティングを応援する『セブンクリエイターズ』などソフト面を提供しているから。武蔵野市と提携していることや信用金庫、商工会議所とつながっていることへの安心感もある」と姫野さん。
移転先では会員だけでなく、「吉祥寺の街を歩く通りすがりの人も利用できるよう5月くらいからコワーキングスペースを『ドロップ・イン』で提供することを考えている」と言う。姫野さんは「今は必要なときに、必要な場所で、と自由な働き方を選ぶ時代。次世代の起業家をここから育てていきたい」と意気込む。
「会員が心地よく過ごすための環境作り」のため、クラウドファンディングで協力も呼び掛けている。終了は4月30日24時。
営業時間は9時~21時(日曜は17時まで)。