イタリアンレストラン「クチーナカルドルーチェ」(武蔵野市吉祥寺本町3、TEL 0422-27-6161)が吉祥寺駅から井の頭通りを三鷹方面へ600メートルほど歩いた場所にオープンして3カ月が過ぎた。
同店は、オーナーシェフの佐藤圭介さんが吉祥寺の飲食店に勤務していたとき、「出会ったお客さまが温かいと感じた。毎日通ってくれる人たちのために吉祥寺で店を始めたい」と独立を決め、空きが出た今の物件と縁があり、9月にオープンした。店名は佐藤さんがイタリア語を並べて作った造語で、クチーナ=台所、カルド=温かい、ルーチェ=光だという。
メニューは肉や魚料理、サラダ、アンティパストなどをそろえる。佐藤さんがその日に仕入れた食材で作るというスタイルで不定期に変わるが、常に提供している「店の看板メニュー」がある。一つは沖縄県産ロイヤルポークを使った皮付きバラ肉のポルケッタ(イタリアのローストポーク 1,800円)。「国内で皮付きの豚は沖縄からしか仕入れできず、そのルートを持っている」と佐藤さん。もう一つが魚介のカルボナーラ(1,400円)。2011年ごろ、2回目の食べ歩きイタリア旅行の際、トスカーナ州の海辺の街、リヴォルノのレストランで食べた味を日本で再現したいと工夫して生み出した。ワインは酸化防止剤を極力使わない「ヴァンナチュール」のみを提供。「飲むだけを楽しんでほしい」とグラスワインは赤、白8種類(600円~)を提供する。
「日本のイタリアンのイメージを変えたい。食事を済ませた後は、ゆったりと深く腰掛けて、お酒を楽しむ時間を持ってほしい」と、店内は壁側だけでなく、通路側の一人掛けの椅子を幅広のソファタイプでそろえた。
松戸からバイクで通っている佐藤さんは「とにかく一度来て、味や店内の居心地を味わってほしい。3カ月は淡々と営業してきたが、じわじわと浸透して、近所に住む方がふらっと立ち寄れる店をめざしたい」と話す。
営業時間は17時~23時30分。土曜15時~23時30分。日曜11時30分~20時。