中央線沿線エリアを中心に数多くの住宅を手掛ける建築家・加藤幸彦さんの住宅作品展「窓の景」が現在、三鷹の「リトルスターレストラン」(三鷹市下連雀3、TEL 0422-45-3331)で開催されている。
加藤さんは1966(昭和41)年愛知県生まれ。横浜国立大学建設学科を卒業後、1997(平成9)年に「一級建築士事務所エス」(杉並区)を設立し、住宅や商業施設、公共建築など多岐にわたるジャンルを手掛けてきた。展示会場となる同レストランも「リビングルームのような気軽な空間」をコンセプトに加藤さんが15年前に内装設計したもの。
これまでに手掛けた住宅作品から「窓のある風景」をテーマに、「窓」「開口部」にフォーカスし、パネル展示する。約20プロジェクトを紹介する予定で、写真も加藤さん自らが撮影している。展示のきっかけについて加藤さんは、「杉並以西の中央線沿線を中心に、都心にはない大らかさ、緑の多さ、ゆったりとしたライフルタイルなど、地域性に合わせ数多くの住宅を設計してきた。同店で展示を行うことで、写真だけでは伝わりにくい空間の雰囲気を体験してもらえたらと考えた。席に座ったとき、ちょうど目線の高さに窓が見えるように写真パネルを設置しているので、まるでその場所にいるかのように感じることができるのでは」と話す。
11月4日には、「建築家と 家をつくる、考える」と題し、加藤さんと、店舗、住宅の設計を共に加藤さんに依頼した同店の店主・宮崎麻美さんがトークイベントを行った。「多くの方が集まり、実例を通した『家づくり』の楽しさや苦労話、私自身が考えるこれからの『家のありかた』を熱心に聴いてくださった。アフターパーティでは同店のオリジナルフードを楽しみながら、参加者同士の交流も行われた」と加藤さん。
11日に展示パネルを一新し、「すでに前半展示を見ていただいた方にも、新鮮に楽しんでいただけるのでは」と加藤さん。「空間全体で雰囲気を体験し、建築家とつくる家の素晴らしさを知ってもらうとともに、ゆったりと食事をしながら展示を見ることで、『生活の場』としての『家』を感じてもらえたら」と期待を込める。
営業時間は、ランチ=12時~14時30分。ディナー=18時~23時。月曜定休。観覧無料(飲食店につき要食事オーダー)。年末まで。