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吉祥寺美術館で絵本作家・どいかやさんの原画展「チリとチリリ」

《どいかや展 チリとチリリ》 2016年 ※禁転載

《どいかや展 チリとチリリ》 2016年 ※禁転載

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 武蔵野市吉祥寺美術館(武蔵野市吉祥寺本町1)で10月1日、絵本作家・どいかやさんの原画展「デビュー20周年記念 どいかや展 チリとチリリ」が始まった。

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 どいかやさんは東京生まれの絵本作家。1996年に「チップとチョコのおでかけ」でデビューして以来20年間、精微な描写と柔らかな色彩を用いて、自然や生きものへの愛情に満ちた絵本を数多く発表。代表作「チリとチリリ」では、自転車に乗ったおかっぱ頭のふたり組が自然の中で出会うさまざまな不思議な体験を描き、現在6冊を数える人気シリーズになっている。

 同展では、少しずつ塗り重ねられた色鉛筆のやさしい筆致が目を引く「チリとチリリ」シリーズの原画全点をはじめ、「チップとチョコのおでかけ」に始まる他のシリーズや水彩で描かれた詩情あふれる作品、フェルトを用いたものなど約240点の絵本作品の原画を展示。デビュー作から2016年刊行の最新作「ひまなこなべ」まで、絵本作家として20年の軌跡をたどる内容となっている。併せて、絵本に登場する場所や食べ物をパネルで展示し、原画を楽しむヒントも紹介する。

 同展を企画した学芸員の道家さんは「千葉の緑豊かな山あいに立つアトリエを兼ねた一軒家で、どいさんから話を聞き、自然や生きものを大切に暮らす生きる姿勢や、そうした環境から誕生した『うさぎのルーピースー』(2006年)、『ハーニャの庭で』(2007年)、『かえるのピータン』(2008年)などに代表される数々の絵本にも引かれていった」と話す。「どいさんの絵本には、子どもたちばかりでなく、大人の女性たちの心をもつかむ魅力がある。それは子どもに向けてという意識より、自然に囲まれた暮らしを通して、自身の心に浮かんだことを絵本の形にして率直に伝えているから。そんな、どいさんの生き方も原画を通して伝えたい」とも。

 開館時間は10時~19時30分。入館料は100円(小学生以下・65歳以上・障がい者は無料)。11月13日まで。会期中の休館日は10月26日。

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