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吉祥寺美術館、「はな子」と撮影した写真募集 戦後の歴史たどる

寄せられた写真の一枚 1955(昭和30)年撮影

寄せられた写真の一枚 1955(昭和30)年撮影

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 吉祥寺美術館(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-0385)が現在、今年5月に死んだ井の頭自然文化園のアジアゾウ「はな子」と一緒に写った写真を募集している。

 幅広い世代の人々によって、さまざまな時期に撮影された記録と、インタビューで呼び起こされる記憶を通して、はな子や武蔵野市周辺、さらには戦後の日本の歩みをたどろうとする試み。収集した写真は2017年9月、記録集としてまとめる予定。

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 きっかけとなったのは、同館で今年1、2月に開催された「カンバセーション_ピース:かたちを(た)もたない記録」。自身の家族写真をもとに油彩画を描き続ける小西紀行さんと、家庭向け8ミリフィルムの映像からよみがえる記憶や会話を、アーカイブの一つのあり方として捉えようとする「アハ」の二者による展示会で、「記録」がテーマとなっていた。

 今回の写真募集もそれに続く企画。「前回、展示会のために昭和30~50年代に武蔵野市周辺で記録された8ミフィルムを募集した。まだ8ミリフィルムがそれほど普及していない時代。その中で集まったフィルムは子どもの成長を記録しているものも多かったせいか、複数にはな子が写っていることに気付いた」と同展担当の大内さん。8ミリフィルムの上映会や、映像について実施したインタビューは、その後「あとを追う」という冊子にまとめられた。

 「映像や、上映をきっかけに聞いた話は、戦争と戦後の一つの記録となった。来年生誕70年を迎えるはな子も、戦後の歴史とともにある。はな子をテーマに写真を集め、話を聞くことで、語り部が失われつつある現代に歴史をどう伝えて行くか、残すとはどういうことか、どう残して行くのかについて考えるきっかけになれば」と大内さん。「この機会に家に眠っているアルバムをめくってみてもらえたら。忘れているかもしれないが、はな子と一緒に写った写真があるかも」と収集を呼び掛ける。

 写真は郵送とメールで受け付けている。締め切りは12月28日。

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