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西荻窪でイラストレーター・村田篤司さんの個展-55冊の制作ノートも公開

「ギャラリーみずのそら」で、村田篤司さんの個展(写真=会場の様子)

「ギャラリーみずのそら」で、村田篤司さんの個展(写真=会場の様子)

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 西荻窪の「GALLERY みずのそら」(杉並区西荻北5、TEL 03-3390-7590)で5月12日より、イラストレーター村田篤司さんの企画展「村田篤司の絵とノート展」が開催されている。

会場の様子

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 村田さんは、雑誌の挿絵をはじめ、村上春樹さん編・訳の『月曜日は最悪だとみんなは言うけれど』(中央公論新社)の装丁や映画『ALWAYS 三丁目の夕日』『続 ALWAYS 三丁目の夕日』のパンフレットやポスターなどのイラストを手掛けている。

 7年ぶりとなる個展で、同ギャラリーでの開催は初めて。「絵と日常を懸け離れたものにしたくなかった。生活と作品作りに境界線がないのが理想」と話す村田さんが10年前から日々、日記のように書き留めている制作ノートの中から、今回は「対」をテーマに作品を並べる。

 「対にして並べると同じ絵でも別の印象が生まれる。素材の組み合わせの妙など、組み合わせによって生まれる新しい感情を楽しみたかった。友達との付き合いにも似ていて、似た者同士だったり、違う性格だったり、いろいろな人と付き合っていると思うけれどそれぞれに楽しい。一緒にいると自然とお互いの個性を引き出し合うのだと思う」と村田さん。

 会場では制作ノートの一部も公開。「僕が見たことや日々の思いを残しておきたかった。作品作りの途中経過にも楽しいことがたくさんあって、例えば没になった作品でもそのまま残しておきたくて」と話す。

 同展では、サブテーマとして「再会できて実にうれしい」の意味も込められている。「個展をすることで訪ねてくれる友達との再会や作品とモチーフとの再会、自分が昔描いた絵との再会など、今回の展示でいろいろな再会が生まれた」と村田さん。

 会期中、併設するカフェでは昨年まで吉祥寺に店を構えていたチーズケーキの名店「tatin(タタン)」のケーキや洋菓子を提供する。

 「『小さいときから絵を描きたくて仕方なかった』と村田さんがおっしゃっていたことが頭から離れない。そんな彼の制作ノートを見て、心の引き出しを開けてのぞいたような気持ちになった。『村田篤司』と『絵』、『絵』と『それをみたあなた』。いろいろな対が線となって結ばれていくような展示。ノートは50冊ほどあるので、カフェでタタンのお菓子を召し上がりながらゆっくり楽しんでほしい」とギャラリーオーナーの小峰さん。

 開催時間は12時~19時。月曜・火曜定休。今月27日まで。

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