三鷹市国立天文台内の「三鷹市星と森と絵本の家」(三鷹市大沢2、TEL 0422-39-3401)で7月7日から、「わたしのほしさま展」が開催されている。
同施設は国立天文台の協力の下、三鷹市が設置・運営。天文台の森の中にある建物や庭を活用し、子どもたちの好奇心や感受性を育む場として、絵本の展示や絵本を楽しむ場の提供など、自然や科学への関心につながる活動を行っている。
今回、7月から来年6月にわたり、絵本を通して天文への関心を高める企画展を開催。星・星座を題材とし、まだ世に出ていない絵本を公募・展示することになった。「初めて展示作品を公募する中で、14点余りの応募があり、その中から作品を選んだ。優劣という視点ではなく、この場に展示することが絵本の家にとっても展示者にとっても、ハッピーになる作品ということを重視した。選んだ作品は、何よりも娘さんに向けられたまなざしの温かさが決め手だった」と館長の築地さん。
今回の作品は、言葉をのせうりょうさん、絵をこいけえみこさん、グラフィックをまきのたかこさんの3人でそれぞれ手掛けた。言葉担当・のせさんは、1981(昭和56)年大阪生まれ。現在は建設設計事務所で建築の企画・デザインをしている。絵担当・こいけさんとグラフィック担当・まきのさんは、芸術短期大学デザイン学科で知り合う。それぞれが違う分野で、ものづくりに関わりながら、nemuというユニットとしても活動している。今回の絵本は、言葉担当・のせさんと絵担当・こいけさんの間に誕生した娘さんへの贈り物として制作された。
「このお話は、1歳になる娘が初めて見る星の世界のことを思いながら作った。いろんなお星さまの物語を一つの世界に紡いでいる。今回初めて本格的に3人で制作に取り組んだが、3人のそれぞれの色が魔法のように混ざり合ってできた、大切な作品」と、作者・のせさん。
「小さなお子さま連れの家族や、ご夫婦など幅広い世代に来館していただいている。きれいやかわいいなどの感想のほかに、絵本の中に登場する星や小鳥など隠しアイテムを見つけて、皆さんうれしそう」と館長の築地さん。
営業時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。火曜休館。入場無料。9月9日まで。