吉祥寺のアートスペース「Art Center Ongoing(アートセンター・オンゴーイング)」(武蔵野市吉祥寺東町1、TEL 0422-26-8454)は現在、サダヒロカズノリさんの個展「fairy land -フェアリーランド-」を開催している。
作品制作時には、「色よりも形」「表面よりも中身」「言葉で伝える事よりもビジュアルで楽しめる事」を重視しているというサダヒロさん。「あせた色調と抽象的な画風を特徴とし、まだ言葉がなかった太古の時代の壁画のような神秘的な雰囲気に満ちている」(同スペース代表の小川さん)。
サダヒロさんは1969(昭和44)年、山口県生まれのアーティストでデザイナー。1992年、武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻を卒業。1990年代前半にイラストレーターとして活動し、その後「deep forest」(2004年・シンガポール)、「本木林森」(2007年・東京)など数々の個展やグループ展に作品を発表してきた。近年は、本の装丁やポスターなどのグラフィックデザインも手掛け、活躍の場を広げている。「第14回JACA 日本ビジュアル アート展 特別展 特別賞」(1994年)、「ユナイテッド・シネマ前橋 グッドデザイン賞(建築・環境デザイン部門)」(2007年)など多くの賞を受賞してきた。
今月25日にはギャラリーの壁全体を使用し、移動式音楽喫茶ユニット・秋福音(あきふくいん)の奏でる音楽に合わせてライブペインティングも行う。開催時間は18時~18時45分を予定。入場料は1,000円(要ドリンクワンオーダー)。
小川さんは「サダヒロさんが目指す『目で見て伝わる絵』は、描く過程を鑑賞者に見せることによって完成に近づくのかもしれない。彼の神秘性をまとった絵画表現を、ぜひ多くの方にその目で確かめていただきたい」と話す。
営業時間は12時~21時。月曜・火曜定休。今月26日まで。