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吉祥寺の関西風和食店「邑咲」が移転 スナック「ジョンぽち」跡に

中道通りで営業する「邑咲(ムラサキ)」の入り口とのれん 店は地下1階となる

中道通りで営業する「邑咲(ムラサキ)」の入り口とのれん 店は地下1階となる

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 地場野菜を使った関西風和食料理を提供する「邑咲(ムラサキ)」(武蔵野市吉祥寺本町3、TEL 0422-66-2255)が吉祥寺の中道通り沿いのビル地下1階に移転して、2月5日で1カ月がたった。

床材に「京名栗(なぐり)」の化粧材を使った「邑咲」のトイレ

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 店主で料理人の永山中(あたる)さんが「営業スタイルを変えよう」と2017(平成29)年、独立して田無で始めた「旬菜邑咲(シュンサイムラサキ)」を昨年4月に閉店、移転オープンした同店。「条件に合う物件が吉祥寺にあったので決めた」と話す。店名も「邑咲」に改めて再スタートした。

 栃木県出身の永山さんは18歳のときに中野の料亭で修業を始め、1999(平成11)年ごろ料亭の社長と行った吉祥寺の「なにわ料理美しま」で8年間勤務。そこで「料理人のベースを作った」という。西麻布・新宿・北千住の日本料理店で修業を重ね、2016(平成28)年、「独立が決まったら辞めると了承を得て」、勤務していた「伊勢長帝国ホテル店」で同僚から田無の居抜き物件を紹介されて独立した。

 店は中道通りで長らく営業し、昨年1月に閉店したスナック「ジョンぽち」跡。「『美しま』のお客さまからの紹介もあり、縁だった」とも。

 店名の「邑咲」は、小さい店なので「集落」を表す「邑」を使い、「飲食を楽しんで話しに花が咲くように」と付けたという。

 店舗面積は約31平方メートル。カウンター6席、テープル1卓と椅子4脚を用意する。「アンティークな雰囲気にしたい」と70代の大工と考え、食器棚やカウンターなどをそろえた。「トイレの床材には栗の木で加工した化粧材「京名栗(なぐり)」を使い、鍵が2段になった木製ドアを取り付けるなどこだわった」とも。

 「関西料理にこだわらずにオリジナルを提供したい」と永山さん。野菜は三鷹で仕入れる。メニューは、福岡直送のイイダコと東京ウドの酢みそ、餡(あん)を季節ごとに変える「美しま」で提供していた蓮根まんじゅう(以上900円)、フグ皮と金柑(キンカン)のサラダ(1,000円)、刺身、焼き物、揚げ物など。おまかせコースは6,000円。ご飯物は、ご飯セット(白飯、みそ汁、香の物400円)、梅茶漬け(500円)。他に、わらび餅(250円)を用意する。

 日本酒は接客を担当する妻の彩加(あやか)さんが季節に合わせて選ぶ。「店の料理によく合う」と「洌(れつ)」(純米大吟醸1,100円)を常時提供する。ドリンクは、サッポロラガービール(中瓶700円)、焼酎(500円~)、スパークリングワイン(ミニ1,500円、ハーフ2,300円)など。(価格は全て税別)。

 「吉祥寺では夜8時以降や仕事終わりに一人来る人が意外と多い」と永山さん。「地元で愛される店になりたい。大勢より少人数でゆっくり食事を楽しんでほしい。おひとりさまにも利用してもらえたら」と来店を呼びかける。

 営業時間は17時30分~23時。月曜・第2火曜定休。

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