「コインランドリーべんてん」(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 070-2614-5117)が吉祥寺・昭和通り沿いの弁天湯跡に建ったマンション「デル・テゾーロ吉祥寺」1階にオープンして、11月19日で半年がたった。
「三江浴場」が経営する弁天湯は閉業した2022年まで80年続いた銭湯で、コインランドリーも併設していた。役員を務める三江直子さんは、「銭湯を廃業することに迷いはあったが、建物の老朽化、利用客数の減少、燃料費や建築費の高騰などから、事業転換のタイミングが今しかなかった。地元の不動産店からのアドバイスもあり決心した」と振り返る。「新たな装いとなった弁天湯跡を見ることを先代も楽しみにしていたが、2022年に他界した。見ながら一緒に笑いたかった」とも。
マンション内に新しい形のコインランドリーをオープしたことについて、「先代から弁天湯の名称は残してほしいという希望もあり、地域に少しでも恩返しができればと考えた」と三江さん。「生活に密着したコインランドリーが弁天湯の近隣にないので、同じ場所に必要なのでは」という考えも開設を後押しした。
店舗面積は48.27平方メートル。「あえて台数を多くせず、空間を広く、明るくした」店内には、銭湯の名残からシャボン玉をイメージした水玉柄の壁紙を使う。
ランドリー設備は、ドライ(乾燥容量8キロ)2台、(同14キロ)4台、 ウオッシュ&ドライ(同17キロ、乾燥容量10キロ)2台、自動洗濯機4台。ドライにはコイン式ガス衣類乾燥機を導入。「家庭用乾燥機に比べると、乾燥威力があってふっくら仕上がる。ダスター対策、脱臭や熱風による殺菌効果もある」という。他に両替機、洗剤などの自動販売機、カウンターと椅子4脚を備える。
「狭小住宅、タイムパフォーマンス、アレルギー対策などからコインランドリーのニーズは今後も高まっていくのではと三江さん。「新たなお客さまだけでなく、以前から利用していたお客さまも戻ってきた。近所の人から『きれいで明るく、便利になって良かった』と言われるのが励み」と話す。
営業時間は8時~22時。