アメリカンカジュアルを中心とした古着を取り扱う「Rill(リル)」(武蔵野市吉祥寺本町4)が10月27日、吉祥寺中道通りの吉祥寺西公園近くにオープンした。
店主の栗山里於さんはファッションブランドメーカーで商品企画を6年半担当し、その経験で培った商品知識を生かしたいという思いから独立を決めた。吉祥寺に店を構えた理由は「街の雰囲気、特に中道通りの落ち着いた大人の雰囲気が、自分の取り扱う商品のスタイルに合っているから。店作りでは、この街になじむような雰囲気の良さも意識した」と栗山さん。
取り扱うアイテムはアウター、シャツやスエットなどのトップスをはじめ、パンツやジーンズ、雑貨など。メンズが中心だが、女性でも着られるようなサイズやデザインもそろえる。店に入ってすぐ右手にあるラックに並ぶのは、ドリズラージャケットと呼ばれるブルゾンとパンツ。「ドリズラージャケットの品ぞろえにはこだわりがある。このラックに並べるのは、いわば当店の『推し』アイテム」と栗山さん。
「店のコンセプトは、アメリカ人男性が普段着として着るような、生活に根付いている、気取らないスタイル。古着でありながら古臭さを感じない、『トレンド』と『懐古的』の中間にあるスタイルを提案したい」と栗山さんは話す。買い付けは、アメリカやヨーロッパが中心。今後は年3回のペースで海外買い付けを予定している。
古着の魅力について、栗山さんは「現代の量産品と比べると、品質が高い。攻めたデザインも多く、自由と勢いが感じられる。それに加えて、それぞれの製品が生産された時代が感じ取れること」と話す。「シャツのチェック柄やジーンズのデザインを一つ一つ取っても、当時の時代や文化が反映されている。商品を売るだけでなく、それを丁寧に伝えていきたい」とも。
店内にはファッションに関する書籍や雑誌も用意する。販売用ではなく、商品について詳しく説明する際に使うという。「それぞれのアイテムの背景にあるものを知ることで、愛着を持って身に着けてもらえれば」
営業時間は13時~20時(土曜・日曜・祝日は12時~)。月曜定休。