食べる

赤い看板の「イタリア料理と吉祥寺」が1周年 コース料理をカジュアルに

井の頭通り沿いで目を引く「イタリア料理と吉祥寺」の赤い看板。店の入り口は奥にある

井の頭通り沿いで目を引く「イタリア料理と吉祥寺」の赤い看板。店の入り口は奥にある

  • 13

  •  

 吉祥寺の井の頭通り沿いでコース料理を中心にイタリア料理を提供する「イタリア料理と吉祥寺(武蔵野市吉祥寺本町2、TEL 0422-27-1132)が4月28日、1周年を迎えた。

茶色を基調にした落ち着いた内装の店内。カウンター席は奥にある

[広告]

 「イタリア料理を食べに行こう」(府中市宮町1)の2号店となる同店。バーテンダーの経験を持つ店長の矢代浩司さんは「異なるコンセプトでの展開を考えた幼なじみのオーナーが、『バーのあるイタリアンを作ろう』と始めた」と話す。

 「吉祥寺は府中出身には少し憧れもある街」と矢代さん。その中でもにぎやかな駅近くではなく少し歩いたところで、レストランとして落ち着いた雰囲気を出せる物件と出合い、「三鷹からも来ていただけるので勝負できる」と商業ビル「Santa Fe(サンタフェ)」1階に場所を決めたという。

 店の入り口が通りから見えにくいため、オープン当初は集客に苦労した。Twitterの影響もあり徐々に増え始めたが、2022年11月、「とにかく店を知ってもらい、中に入ってもらおう」と真っ赤な色に「あなたはイタリア料理に恋をする。」と書いた看板を出した。矢代さんは「キャッチコピーは店の雰囲気や料理の内容とのギャップを恐れずに作ろうとスタッフみんなで考え抜いた」と振り返る。

 店舗面積は20坪で、席数は25席。テープル席、カウンター5席、8人までの個室を備える。

 料理はイタリア・トスカーナ州のルッカ「リストランテジリオ」、モンテメラーノ「ダ・カイーノ」で修業したシェフの原裕祐さんが手がける。「コース料理をカジュアルに楽しんでほしい」とランチはコースのみ。1人でも受け付ける。コースは4種前菜の盛り合わせとサラダ、2種類から選ぶパスタ、または原さんが修業先で習得したシェリー酒とマルサラワインを使ったスープで煮込み、コショウとコンテチーズを振ったジリオ風スパゲティ(300円追加)、メイン料理、ドルチェの「TANTO」(3,500円)。「POCO」(2,500円)、「SPECIALE」(5,500円)も用意する。全てにエスプレッソなどから選ぶカフェが付く。事前に要望があればコースだけでなく、アラカルトにも応じる。

 ディナーコースは月替わりで、アミューズ、冷菜、温菜、メイン料理、パスタ料理、ドルチェ(7,500円)。アラカルトは旬の食材を使った「究極のリゾット」(2,000円)、茨城産空豆とゴルゴンゾーラのペンネ(2,200円)、千葉県房総ジビエイノシシのグリル(3,300円)など。「2人用だが量の調整には応じるので、気軽に声をかけてほしい」と矢代さん。

 ランチのパスタとメイン料理の内容は水曜に、ディナーは月ごとに変える。「今まで内容が同じものになったことはない。毎回違う料理を楽しんでもらっている」

 ワインはリストを置かずに、インポーターから仕入れたものを時期に応じて提供する。イタリア産スパークリングワイン(グラス1,000円、ボトル5,000円)、グラスワイン(600円~)。季節のフルーツを使ったフレッシュフルーツカクテル(1,000円)も用意。カクテルは客の好みを聞いて提供する。ソフトドリンクはオレンジジュース、コカコーラ(以上300円)など。(価格は全て税別)。

 オープンから1年がたったが、「来店は近隣に住む人と来街者が半々だが、思った以上に常連の方が多い。連れてきた子どもを他のお客さまがあやすなど家庭的な交流もあり、お客さまの愛に育てられている」と矢代さん。「新入社員のカップルが月1回のご褒美としてディナーに来てくれるのがうれしい」とも。

 「お客さまが『イタキチ』と呼んでくれる店を吉祥寺の街の資産というのは大げさだが、吉祥寺と言えば『イタキチ』だと老若男女に思っていただける店にしていきたい」と意気込みを見せる。

 営業時間は11時30分~15時(ランチ)、18時~23時(ディナー)。火曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース