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ジブリ美術館で「未来少年コナン展」 漫画映画テーマに

展示会入り口。主人公コナンと巨大ザメ「ハナジロ」
 ©NIPPON ANIMATION CO.,LTD ©Studio Ghibli ©Museo d’Arte Ghibli

展示会入り口。主人公コナンと巨大ザメ「ハナジロ」  ©NIPPON ANIMATION CO.,LTD ©Studio Ghibli ©Museo d’Arte Ghibli

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 井の頭恩賜公園内にある「三鷹の森ジブリ美術館」(三鷹市下連雀1)で5月28日、企画展示「未来少年コナン展 漫画映画の魅力にせまる!」が始まった。

左から安西館長、アニメーターの友永さん、アニメーション監督の富沢さん、元テレコム・アニメーションフィルム社長の竹内さん

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 「未来少年コナン」はアレグザンダー・ケイの「残された人びと」を原作に、宮崎駿さんが初めて監督した連続テレビアニメーションシリーズで、1978(昭和53)年に放映された。最終戦争で荒廃した地球の20年後を舞台に、「のこされ島」でおじいと暮らしていたコナンが、さらわれた少女ラナを助けようと奮闘する冒険を描く。

 館長の安西香月さんは「宮崎監督自身が『一番やりたい』と昔から話していた漫画映画を切り口にした。宮崎監督の作品作りの根底にある『見終わった時、前より少し元気になっている作品を作る』という思いが、底抜けに楽しくて面白いこの漫画映画に表現されている」と話す。

 漫画映画の特徴を「キャラクターの魅力」や「名セリフ」「ありえないアクション」など8つにまとめ、全26話を1話ごとにパネルで紹介する。特にアニメーションとしての動きを見せたい部分は、映像モニターを設置し短い動画でも紹介する。イメージボードや、宮崎監督のイラストによる図解、物語の舞台となる「バラクーダ号」などを再現した立体展示物も並べる。

 展示に先立って行った座談会には、当時作品に関わったスタッフが登壇した。作画に参加した友永和秀さんは「今のアニメーションにはないエネルギッシュなキャクラターの動きや、荒唐無稽なアイデアだけどリアルな空間などを取り入れた、説得力のある画面作りに感激した。絵コンテに宮崎さんの情熱が全て描かれているから、それをいかに画面に表現するか全力投球した」と振り返る。原画を描いていた富沢信雄さんは「あらゆることをこの作品で勉強させてもらった」といい、「キャクラター表も展示しているので、最初のコナンがどんな顔だったかなど見て楽しんでもらえたら」と話した。

 制作進行を担当していた竹内孝次さんは「歩く、走る、ジャンプ、転がるといった人の動きが全部入っていて、それこそがコナンの活劇。画面からはみ出しているような動きを見てもらいたい」と話した。安月さんは「今スタジオジブリの映画作品に入っているようなエッセンスが全て詰まっている。展示だけでなく実際のアニメーションを見てもらえたら」と呼びかける。

 入館料は大人、大学生=1,000円、高校・中学生=700円、小学生=400円、幼児(4歳以上)=100円。入場は日時指定の予約制。毎月10日に翌月入場分をローチケウェブで販売する。2023年5月まで(予定)。

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