東京でホップを育て、地元産のビールを造って飲もうという企画「東京でホップを育てようプロジェクト」の一工程として、吉祥寺の清水農園(武蔵野市吉祥寺東町3)で7月11日、ホップの収穫イベントが行われた。
同プロジェクトは公益財団法人東京観光財団の「地域資源発掘型実証プログラム事業」の取り組みの一環として、2020年4月に吉祥寺でスタート。農産物としてのホップ育成を都市型農業のモデルの一つとして捉え、ビール醸造・販路開拓までを包括することで地域資源の活用・地域活性化に継続的に取り組むのが目的。
当初、一般参加も募る予定だったが、新型コロナ感染症拡大防止の観点から関係者だけで実施。武蔵野市観光機構・髙橋勉事務局長を筆頭に、武蔵野商工会議所・稲垣英夫会頭、松下玲子武蔵野市長も参加。松下市長は「私自身、ビール会社に勤めていた経験もあり、ビールが大好きでビールを通じた人と人とのコミュニケーションはとても大切だと思っている。現在、コロナ禍で酒屋、ビール関連業者など大変な時期だが、皆で力を合わせて乗り切り、このホップで造ったビールで笑顔で乾杯できたら」と思いを語った。
昨年は約800グラムのホップを収穫し、武蔵境「26Kブルワリー」で「吉祥エール」を醸造。今年は育成地を吉祥寺だけでなく、武蔵野市関前や武蔵境も増やし、同農園では栽培株も60株と増やしたため、昨年よりも多くホップを収穫できた。ホップの種類はカスケードと信州早生(わせ)の2種類。
次回の工程は、8月に醸造体験として麦汁の試飲やホップの投入を行う予定(新型コロナ感染症拡大防止の観点から関係者だけで実施)。