国分寺市、小金井市、府中市、三鷹市、調布市、武蔵野市の東京・多摩地域東部6市を中心としたエリアで展開されるプロジェクト「むさしの・ガーデン紀行」が10月2日、国土交通省の「庭園間交流連携促進計画登録制度」(通称:ガーデンツーリズム登録制度)第3回に登録が決定した。
浅間山公園キスゲフェスティバルに設置された「森の地図スタンプラリー」スペシャルポイント
各地域の複数の庭園の連携によって、魅力的な体験や交流を創出する取り組みを登録し、支援する制度として2019(平成31)年4月にスタートした。第1回から今回を含め、全国から10の計画が登録されている。東京都内で初の登録事例となった同プロジェクトは、2012(平成24)年から春と秋の年2回、エリア内の施設が連携し、広域回遊イベント「森の地図スタンプラリー」を行ってきた。
各回約1カ月半にわたって半径5キロメートルの地域を巡るもので、「都立武蔵国分寺公園」「都立浅間山(せんげんやま)公園」や、「都立野川公園・自然観察園」「都立井の頭恩賜公園」など同プロジェクトの構成庭園20施設を中心に、博物館、美術館、大学、飲食店、地域のイベント会場などを設定する。担当者は「スタンプを押すことだけが目的ではなく、街を探訪しながらの『発見・出会い・体験』を楽しむことを提案している」と話す。イベントが年々定着し、地域の再発見、交流人口の拡大に貢献したことが今回の登録実現につながった。
今後は、地元の「食」が楽しめるモデル周遊コースを策定するほか、ガイドツアー、オープンスペースでのマルシェやセミナーを行うなど、同プロジェクトの魅力を伝える取り組みを予定する。「登録をきっかけに、構成庭園相互間、関係各機関の連携の絆をさらに深め、地域と共に発展するガーデンツーリズムを目指したい。『水と緑と歴史の回廊』を合言葉に、エリア全体をひとつのガーデンと捉え、活動を通して地域価値と認知度を高めていけたら」と意気込みを見せる。