井の頭公園にある「キチジョウジギャラリー」(三鷹市井の頭3)内に10月15日、「タイムトラベル専門書店utouto」が期間限定でオープンする。実店舗を持たず、「時空の裂け目から突然現れる」本屋で、2019年に都内各地で開催して今回が5回目となる。
主に、タイムトラベルをテーマとした本を取り扱っており、中でも「リプレイ」(ケン・グリムウッド)は、タイムトラベルというストーリーだけではなく、人生と時間についての哲学も語られている「お薦めの1冊」だという。日本の小説では、主人公が同じ1日を繰り返す「ターン」(北村薫)が同店の定番商品。現代人が縄文人に悩みを相談するというテーマの本「縄文人に相談だ」(望月昭秀)もタイムスリップ的で「人気がある」という。
「まちの歴史を知ればいつもの散歩がタイムトラベルになる」という観点から、SFのジャンル以外にも、暗渠(あんきょ)学、考古学や哲学、絵本など広い意味で「時間を感じる」本も販売している。他にも、文房具、オリジナルグッズ、テークアウトのドリンクなども提供する。
「忙しい一日の時間をふと止めてリラックスしてもらえたら」いう店主の思いから、ホットドリンクを中心にした。主人公がラベンダーの香りを嗅いでタイムリープする「時をかける少女」にちなんだラベンダーティーやレモネード(以上400円、税別)など提供する。
期間中、オリジナルの文房具を作る企画も用意。好みのインク、ペン軸、尾栓を選んで自分だけのオリジナル「蛍光筆ペン」(1本300円。部品が無くなり次第終了)を作ることができる。蛍光筆ペンとは呉竹の商品で、筆ペンタイプの蛍光マーカー。
「時空便」という手紙の企画「空をかけるコース」では、好きな本を薦める手紙を知らない誰かに宛てて書くと、後日、誰かからの手紙が自宅に届く。「時をかけるコース」では、未来の自分に宛てた手紙を書くと、いつの日か当時の自分から手紙が届く。店内で書いて、専用ポストに投函。価格は1通500円(以上、税別)。
店主の藤岡さんは、「タイムトラベルとは、時間への感受性のこと。タイムトラベラーの皆さまの来店をお待ちしている」と呼び掛ける。
営業時間は11時~21時(最終日は17時まで)。今月20日まで。
タイムトラベルをテーマとした国内外のSF作品を中心に取り揃えている