吉祥寺の東急裏エリアに6月15日、古着をメインとしたセレクトショップ「江森商店」(武蔵野市吉祥寺本町2)がオープンした。
店主の江森弘樹さんは「中学生の頃から服が好きで、服飾の専門学校へ行った後、若年層をターゲットとした古着店の激戦区で販売員を5年ほど経験したが、流行のサイクルが早い事が果たして良いことなのかと疑問を抱き、商品一点一点のストーリーをもっと大事に楽しんでもらえるような店をやりたくなり、あえて古着激戦区ではないこの吉祥寺を選び開店した」と話す。
店内には、これからの季節に向けた涼しい素材でできたブラウスや江森さんのセンスでセレクトしたTシャツ(メンズ向け)、サマーニットのワンピースや手刺しゅうが施されたメキシコのブラウス(レディース向け)、ショルダーバッグやスリッポンなど小物も並ぶ。「季節豊かな日本だからこそ、さまざまな素材の服を楽しめるということももっと知ってほしいので、特に素材選びにはこだわっている」という。
商品一点一点に、江森さんがどういう理由でセレクトしたか、どんなシーンでのお薦めアイテムなのかなどの説明を記したタグが付いている。「オープンからもうすぐ1カ月がたつが、この街のお客さまは接客無しに静かに商品を選ぶ方が多いように感じたので、このアイデアを取り入れた。実は僕が積極的に話し掛けて接客するのが少し苦手ということもある(笑)」と江森さん。
看板などで使う店のロゴは、昔ながらの地域に根付いたイメージができるようなものをグラフィックデザイナーの友人と共に考えた結果、老舗酒蔵のようなものになった。BGMも店のコンセプトに合うイメージのものをサウンドクリエーターの友人に作ってもらった7曲を流す。「古着や洋服にかかわらず、モノにはたくさんの人が関わってできているという良さを伝えられるような店を目指している」。今後については、「商品の販売だけでなく、アイテムを撮影したフォトグラファーの友人との展示など、異業種とのコラボレーションなどもやっていきたい」とも。
営業時間は13時~20時(土曜は12時~20時、日曜は12時~19時)。