吉祥寺の「食堂ヒトト」(武蔵野市吉祥寺南町1)と「キチム」(吉祥寺本町2)の2カ所をメーン会場として12月5日・6日、日本に流通する1%にも満たない「在来種」「固定種」と呼ばれる種から育てられた野菜に焦点を当てたイベント「種市」が開催される。主催は、それぞれが野菜に関する移動八百屋やイベントなどを行っているうちに知り合った高橋一也さんと奥津爾(ちかし)さんの2人の共同ディレクター。
2013年4月に始まった同イベントは今回が5回目。「『在来種』『固定種』と聞くと難しく聞こえるが、もともと日本に昔からある、その土地に根ざして親から子、子から孫へと続いてきた種のこと。それらの種から採れた野菜を見ると、どれも味・色・形も個性的で驚く。とにかく一人でも多くの人にそれらの野菜を知ってもらいたくて」と高橋さん。前回、2014年秋に開いた際には延べ700人が来場し、中でも若い家族連れや女性の参加が多かったという。
両日、日本各地で「在来種」「固定種」の野菜を育てている農家(両日合わせて約15軒)が直接野菜を販売する「ファーマーズマーケット」、それらの野菜を食材として使い20程度のレストランやパン屋などが料理やパン、お菓子を調理して会場に出店する「フード」、農家、八百屋や実際に野菜を台所で調理する女性たちが種に関するテーマについて話す「トーク」の3つで構成する。
「野菜あっての自分」と話す高橋さん。「800年も前の種を守り続けている農家のある人との出会いをきっかけに、野菜を通じて日本中で昔からの種を守り続けている農家や地元吉祥寺で支えている人々とつながることができた」とも。「会場で全国の農家と一緒に古くからの野菜に新しい将来を考えることができれば」
開催時間は両日とも11時~17時。入場無料。「トーク」のみ各回参加料金2,500円。会場は「食堂ヒトト」または東急百貨店吉祥寺店2階テラス。定員有り、ホームページで申し込みを受け付けけている。