吉祥寺のフランス・パリ雑貨を中心としたセレクトショップ「エスカリエ・セー」(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-1171)で4月19日から21日までの3日間、今年で5回目を迎える「フェーヴの世界展」が開催される。
「フェーヴ」とは、フランスの伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」の中に入っている小さな陶磁器製の焼き物のこと。切り分けた「ガレット・デ・ロワ」の中から「フェーヴ」が出てきた人は、紙の王冠をかぶり王様として祝福されることから、幸運をもたらすアイテムともされている。キリスト教、お菓子、動物、雑貨などモチーフは多彩。1914年以前のフェーヴは、高額で取引されるコレクターズアイテムにもなっていたという。
同展の企画主催を務めるのは、フェーブコレクターで、著書に「フェーヴ お菓子の中の小さな幸福」(二見書房)がある磯谷佳江さん。「2009年の第1回開催時に比べると、ガレット・デ・ロワというお菓子やフェーヴが日本でもずいぶん浸透したのだなぁと年々感じる。フランス菓子を愛するシェフの方々のご尽力のおかげもあって、フェーヴ・ファンのお客さまだけでなく、ふらりと立ち寄られた方の中にもフェーヴをご存じの方が増えたよう」と磯谷さん。「もともと、私のフェーヴ好きが高じて始めた展示も今では年に一度の大切なライフワークになっている」とも。
フェーヴの魅力について「その小ささやデザインのかわいらしさはもちろん、『記念日にみんなで分け合って食べるお菓子から出てくる幸運のアイテム』という点も大きな魅力の一つだと思う」と磯谷さん。
当日は、フランスの多彩なフェーヴ数千点に加え、昨年より参加している日本のフェーヴ作家の作品も多数並ぶといい、「ほかではなかなか見られない展示になっている」と話す。会場では、集めたフェーヴの飾り方・楽しみ方の提案の一つとして、額装した作品の展示やフェーヴを使ったアクセサリー作家の作品も展示販売する予定。
「当日はカフェスペースで、A.K.Laboさん、milky popさん、moricoさん、Oeufさんのガレット・デ・ロワをお召し上がりいただけるので、そちらもぜひ味わってください」と磯谷さん。
営業時間は11時~19時(土曜・日曜は12時~)。6月6日からは規模を縮小し自由が丘の「A LITTLE CARD SHOP」(目黒区)に巡回予定。