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iPad2で小樽の鮮魚をお取り寄せ-吉祥寺にライブ販売店

小樽の市場の様子を映すiPad2と吉川さん

小樽の市場の様子を映すiPad2と吉川さん

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 吉祥寺・中道通りのマンション駐輪場の一角で、iPad2を通じ小樽の鮮魚店の魚介類を販売する「LIVE市場」が始まって1カ月ほどが過ぎた。

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 LIVE市場は、「LI企画」代表でテレビ電話直販コーディネーターの吉川仁さんが企画。iPad2の画面が映し出す三角市場(小樽市)にある「川嶋鮮魚店」の売り場の中継映像を通じ、消費者が商品や価格、産地などを売り場の人に直接確かめながら選んで購入し、クール便で宅配してもらう仕組み。吉川さんは2005年10月以来4回、同様の方法での店頭販売を武蔵野市内や都内のイベントスペースなどで試験的に実施してきた。消費者のニーズがあると感じ、昨年4月のiPad2の販売開始を受け常設店の開設を決めたという。

 宣伝のため、昨年9月中旬から中道通りの路上でiPad2を2台並べて売り場の中継を始めたが、道路の使用許可を取れないことや通行者からの苦情などもあって断念。近くにあるマンションの駐輪場の一部を月1万円で借り、11月末から映像の中継と販売を始めた。

 扱うのは、鮮魚店がその日に販売するタラバガニや毛ガニ、ウニ、タラコ、サーモン、紅ジャケ、ホッケ、アンコウ、瓶類、干物、加工物など幅広い。価格や量、鮮度、産地、調理方法などについて、対面販売のように店員と直接やり取りできるのがメリット。贈答品などの多い12月は約50件の利用があった。客単価は約7,000円で、関東地方への送料約1,500円を含み1万円以下に抑えて購入する人が多いという。吉川さんに必要なのはiPad2とWi-Fi、電源、小樽の市場に設置したiPod Touchで、手数料として売り上げの15%を受け取る。

 小樽出身の吉川さんは18歳で上京し、以来約30年間飲食店経営などに携わってきた。以前より、東京のスーパーでの流通の仕組みが見えにくいことが気になっていたが、10年ほど前にコンピューターを学び始めたのに合わせ、流通が見える仕組みを作り出そうとこの方法を考えたという。

 店頭では、相手の顔が見えることや、遠隔の店員と会話しながら買い物ができることに好感を持つ反応が多いという。吉川さんは「画面を通じて昔ながらの対面販売を実現できる。つながりを確信できるのは消費者にとって大きな安心につながるのでは。ネットでの買い物が苦手な人や直接見たり聞いたりして買い物をしたい人に利用してもらえたら」と話す。今後は乳製品やフルーツなどの販売も検討しているという。

 営業時間は11時~16時(天候により休むこともある)。水曜定休。

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