成蹊大学そばのギャラリー併設カフェ「cafe & galeria PARADA(パラーダ)」(武蔵野市吉祥寺本町4、TEL 0422-27-6680)で4月19日より、彫刻家・金沢健一さんの個展「見えないもののかたち」が開催される。
金沢さんは1956(昭和31)年東京生まれ。1979(昭和54)年に東京芸術大学工芸科鍛金専攻を卒業し、1981(昭和56)年に同大大学院美術研究科を修了。その後多くの個展・グループ展を開催。国立国際美術館、東京都現代美術館、原美術館ARCなど国内11カ所の美術館では作品がコレクションにもなっている。
主に鉄を素材として幾何学的な作品の制作を続け、並行して1987(昭和62)年に参加した故・吉村弘さんの企画展「サウンド・ガーデン」以降、「鉄」「形」「音」をテーマとした作品を創作。「視覚」「聴覚」「触覚」に関わる作品の展示やワークショップ、パフォーマンスなどを多くの美術館で行っている。
今回の個展では「音」「振動」「熱」などの目に見えない現象を、鉄という素材を通して表現する。「『振動態』と表された作品は、鉄板の一部をこするとその上にまかれた白い砂が振動で踊り出し、浮かび上がった神秘的な模様を写した写真と映像作品。展覧会のDMにもなったのが、熱を与えて変化した鉄の色をそのまま表現した彫刻。鉄のかけらをたたき、たたく人がいることにより音と共に表現されるというテーブル状の作品も」と話す同店の中林さん。
「どの作品も鉄の性質をシンプルに捉え表現しているが、かえってそれが神秘的で、モダンで、知的な印象を際立たせている。見る人はシンプルなものの美しさに気付くはず」とも。彫刻、写真、ビデオ映像など11点を展示。一部実際に触って体験できる作品も。
営業時間は11時30分~22時(日曜は20時まで)。月曜定休。