今年6月、吉祥寺シアター近くにオープンしたコーヒー&ケーキ店「Bo-peep(ボーピープ)」(吉祥寺本町1、TEL 0422-21-7747)が地元客の人気を集めている。
店舗面積は約9坪、席数はカウンター5席を含め全11席。同店オーナーの一人、大熊さんは「設計時、デザイナーに『落ち着いた雰囲気でありつつ、かわいらしすぎないイメージで』と伝えた」という。道路側にキッチンを構えることで、「作っている人の顔を見せて安心感を、作っているところを見せて新鮮さを感じてほしかった」(デザイナー)。カップは大熊さんが自宅から持ってきたイギリス食器を多く使用する。
ケーキは大熊さんが、コーヒーや紅茶は木村さんが担当する。以前、同じ飲食店に勤務していたことから意気投合し、今回2人で同店オープンにこぎ着けた。
店名はイギリス童話マザー・グースの中でも広く知られる、羊飼いの女の子の歌「リトル・ボーピープ」に由来する。親しみやすい店でありたいという思いと、耳に残る名前にしたかったことから「ボーピープ」と名付けた。「地元の人たちに愛される店で、ちゃんとおいしいものを、ちゃんと出したい」と大熊さん。
近隣に洋菓子店がなかったこともあり、オープン直後の2~3週間は完売続きでケーキがショーケースに並ばなかったこともあったという。現在はだいぶ落ち着きをみせ、「開店したての頃に様子をうかがっていた方々が来てくれている。ようやく常連さんが増えてきた」(木村さん)。会計時にわざわざ「『おいしかった。また来ます』と言ってくださる方が多いのにはびっくりしている」とも。
ドリンクは、焙煎(ばいせん)したての豆を使用しオーダーごとにいれるブレンドコーヒー「No.1」「No.2」「No.3」「No.4」(各480円)、「リンゴジュース」(550円)、ハーブティーとフレッシュジュースが、カクテルのように2層になった「ミント+ローズヒップ+グレープフルーツジュース」(680円)や「ラベンダー+マロウ+マンゴージュース」(680円)などを用意。
スイーツでは、国産の小麦や卵、牛乳を使用した「シュークリーム」(180円)、「プリン」(210円)、「キッシュ」(450円)、「栗とミルクチョコのケーキ」(400円)、ジャムとホイップクリーム付きの「スコーン」(350円)など季節に合わせたメニューを提供する。
吉祥寺への出店を決めたのは、もともと働いていた街で近くに知り合いの店も多かったため。ほかの街は考えていなかったという。子連れや1人で来店する女性、年配夫婦など30~60代の幅広い層の客が同店を訪れている。
「どんな年代の人が食べてもおいしくて、日常的に食べることができるケーキを作り続けたい」と大熊さん。木村さんは「好みの味だったり、飲みたいものがあったりする店になれれば。気に入って通ってもらえたらうれしい」と笑顔をみせる。
営業時間は8時~20時。木曜定休。