動物画の第一人者「薮内正幸の世界展」-吉祥寺美術館で開催

薮内正幸さんの作品。「しっぽのはたらき」(福音館書店)原画 

薮内正幸さんの作品。「しっぽのはたらき」(福音館書店)原画 

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 武蔵野市立吉祥寺美術館(武蔵野市吉祥寺本町1、TEL 0422-22-0385)は現在、「動物画の奇才・薮内正幸(やぶうちまさゆき)の世界展」を開催している。

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 同展では、薮内正幸美術館(山梨県北杜市)協力の下、吉祥寺にも縁のある動物画の第一人者・薮内さんの半世紀にわたる仕事の全容を紹介。絵本原画、図鑑・辞書・事典、機関紙などの挿絵原画や掲載紙、動物園解説版等原画、記念切手原画、愛鳥キャンペーンポスター原画、スケッチブック、アトリエに遺された各種資料、ダジャレ満載のイラスト(裏ヤブ作品)など約100点を公開する。

 薮内さんは大阪出身の動物画家。1959(昭和34)年、高校卒業と同時に上京、福音館書店に入社。国立科学博物館に通いながら、動物の骨格標本やはく製をスケッチ。翌年より「世界哺乳類図説」のイラストを描き始める。1965(昭和40)年、「くちばし」(福音館書店)で絵本デビューし、「しっぽのはたらき」(福音館書店)、「きょうりゅうのかいかた」(岩波書店)など多数の絵本を出版した。「広辞苑」(岩波書店)や「世界大百科事典」(平凡社)の挿絵のほか、各地の動物園の案内板や解説パネルなどの仕事も手がけてきた。1985年、吉祥寺に仕事場を構え、亡くなるまでこの土地で制作活動を行ったという。

 期間中、さまざまな関連イベントも予定。薮内正幸美術館長が講師を務めるトークイベント「薮内正幸の世界~画家として、親としての薮内正幸」(今月18日)、コンサート「モンゴルの風~ホーミーと馬頭琴の調べ~」(5月4日)、井の頭自然文化園の「飼育係による動物のとっておきのお話」(同6日)など。

 同館の担当者は「動物絵本を読んだことのない人でも、ポスターや広告、動物園の案内板など、どこかで薮内正幸の描いた動物や鳥に出会っているはず」と話す。

 開館時間は10時~19時。入館料は100円(小学生以下・65歳以上・障害者は無料)。5月24日まで(今月30日休館)。

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