
吉祥寺の大正通り沿いでフランス菓子の技法を元に作るケーキや焼き菓子を販売するパティスリー「aux magnifique (オーマニフィック)」(武蔵野市吉祥寺本町、TEL 0422-27-6760)が10月1日で3周年を迎えた。
ケーキや焼き菓子が並ぶaux magnifique (オーマニフィック)の店内
オーナーパティシエの加藤憲男さんは1989(平成1)年、フランス料理店「ビストロアヴィラン」(目黒区で調理見習いを始め、1992(平成4)年に渡米。米ニューヨークのアッパー層向けレストラン「Le Cirque」で、M.O.F.(フランス最優秀職人章) の称号を持つベストリーシェフ、ジャック・トレス(Jacques torres)さんに師事、1993(平成5)年に帰国後、吉祥寺のフレンチレストラン「ル・ボン・ヴィボン」(吉祥寺本町2)にデザート担当として1998(平成10)年まで勤務した経歴を持つ。
1999 (平成11)年から、M.O.F.の称号を持つガブリエル・パイアソンさんとフランスのチョコレートメーカー「ヴァローナ社」が設立したパティスリーのコンクール.「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」日本国内予選の決勝(ファイナル)に3回連続出場。アジアのパティシエの最高峰を決める大会「トップオブパティシエ」では2007(平成19)年に入賞を果たした。
2014(平成26)年から2022年までは都内の総合結婚式場やシティーホテルでペストリーシェフを歴任。独立して店を持つことを目指してきた加藤さんは2022年、「慣れ親しんだ街」の吉祥寺に同店をオープンした。
店名は、「フランスではすてきな景色やおいしいものに出合ったときの感動を『C‘est magnifique!(セ・マニフィック!)』と表現することから、『毎日の小さな出来事を素晴らしいと思える気持ちを大切にしたい』という思いを込めて付けた」という。
「フランス文化を通じて知った製法を大切に添加物に頼らない方法で作り、材料や道具も自分が見極めて決める」と加藤さん。「牧草だけを食べて育った牛のミルクから作ったグラスフェッドバターやマダガスカル産バニラビーンズを使っている」とも。
ケーキは、フルーツを入れたキャラメルとミルクチョコレートのムースをヘーゼルナッツのスポンジにのせたクレームブリュレ「マニフィック」(760円)、北海道産フレッシュクリームとフルーツをスフレ生地で巻いた「マニフィックロール」(480円)、メレンゲの食感を保つため賞味期限を2時間とした「モンブラン」(680円)など10種類をそろえる。
焼き菓子はピーカンナッツのガレット「ペカン」(280円)、「レモンマドレーヌ」(330円)、シナモン味のメレンゲクッキー「ココンキャネル」(490円)など15種類をそろえる。
「吉祥寺の通りには日陰がないので、冷たい飲み物で一息入れてほしい」と始めたドリンクは、瀬戸産レモンときび糖で仕込んだ「瀬戸内レモネード」(450円)など。他にブラッドオレンジソルベ、ソルティミルクアイス(以上シングル400円、ダブル700円)も提供する。
「3年たったが、まだまだ店のことを知らない人が多い」と加藤さん。「創業時から変わらず、近隣の人々から愛される店を目指している。気軽に立ち寄ってもらえたら」と来店を呼びかける。
営業時間は11時~19時30分。月曜・火曜隔週定休(月曜・曜が祝日の場合は翌日休み)。