吉祥寺のギャラリーショップ「ビタミンTee」(武蔵野市吉祥寺北町1、TEL 0422-27-1750)で4月3日から、斉木雄太さんの作品展「モンスターメイカー3」が開催される。
1990年生まれの斉木さんは自閉症を抱える若手クリエーターで、3~4歳のころから粘土を使った創作や絵を描き始める。1999年の「第33回東京ガス 小・中学生陶芸コンクール」で小学生部門、自由表現の部優秀賞、その後、東京都障害者総合美術展などへ入選を果たし、同店移転前の東中野の店舗で2011年、2012年と個展を開催。今回、移転後初の個展開催となる。
「斉木さんは独特の世界観を持っていて、描くものは基本的に全てモンスター。と言っても怖いものではなく、どこかとてもユーモラスで見る人の気持ちをホッとさせる」と同店店主の石塚さん。「縁とは不思議なもので、気が付くと彼の作品に引かれた人たちが集まって、ポストカードブックを作ることになり、そして今回、絵本を出版することになった」とも。
絵本「恋するモンスター」(ビーナイス、1,260円)では、斉木さんの立体作品を、キヤノン新世紀奨励賞や東京TDC賞を受賞するなど活躍を続ける写真家・岩本竜典さんが撮影、さらに、フジテレビの連続ドラマ「息もできない夏」やアニメ「ドラえもん」などの脚本を手掛ける脚本家・小説家の千葉美鈴さんが文章を担当している。「恋をした時に心にひょっこりと現れるモンスター。彼らの愛くるしい表情や、何気ない、でも心の奥底にまで響く言葉に、恋する心もちょっぴり豊かになるかもしれません」と石塚さん。
同作の刊行を記念して開催する同展では、絵本に登場する立体・陶器作品のほか、新作も多数展示する。
開催時間は12時~19時(最終日は17時まで)。今月8日まで。