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吉祥寺のビンテージ家具店で「フリーベリ」展-「神の手」持つ北欧・陶芸家

ベルント・フリーべリ展「造形美」

ベルント・フリーべリ展「造形美」

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 北欧家具を中心としたヨーロッパのビンテージ家具店「ベルベット吉祥寺店」(武蔵野市御殿山1、TEL0422-24-7953)で2月16日から、「神の手」と呼ばれる北欧の陶芸家ベルント・フリーベリの作品展「造形美」が開催される。

ベルント・フリーべリ展「造形美」

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 1899年、スウェーデンに生まれたフリーベリ。13歳より作陶助手として働き始め、35歳までいくつもの窯を渡り歩き、ろくろ職人としての下積みを重ねた。1944年に独立し、スウェーデンのグスタフスベリに工房を設立。その後、「ミラノトリエンナーレ」で1948年、1951年、1954年にそれぞれ金賞を受賞。「ファエンツァ国際陶芸展」では1等賞、1964(昭和39)年に日本で開催された「現代国際陶芸展」にも出品するなど活躍を広げ、1981年に永眠。イブ・サン=ローラン、写真家ロバート・メープルソープをはじめ、スウェーデン国王など世界中にコレクターが存在し、作品はスウェーデン国立博物館、デンマーク博物館、ニューヨーク近代美術館など世界各国の美術館に収蔵されている。

 「フリーベリはミッドセンチュリー期、北欧最高峰の陶芸作家に数えられ昔から個人的にも興味があったが、多くの作品を集めた展示は国内外でも珍しく、なかなか実現できずにいた。昨年末に、国内で数少ないフリーベリコレクターであり、『北欧器』のオーナーでもある嶌峰さんとご縁があり、今回の展示に至ることができた」と同店の丸山さん。

 今回、ギャラリー北欧器(港区港南3)の協力の下、お皿や花瓶、おわんなど50点ほどを展示する。作品は手に取って見ることもでき、「世界的に数の少ないミニチュアシリーズのさらに小さいミニミニチュアも展示予定」という。

 「彼の作品の魅力は全て彼がろくろを回して作ったという本当の手作りの中にあると思う。独特で落ち着きのある釉薬(ゆうやく)の色味や造形は、他の作家にはまねできない美しさがある。スタジオで黙々と作品を作り続けることに生涯をささげたフリーベリの仕事ぶりには職人気質の完璧さを感じる」とも。

 「今なおあせることのない魅力を持つ器は、実物を目にしてこそ知れるもの。会期中の土曜・日曜には嶌峰さんも店頭にお見えになるので、作品にまつわるお話が聞ける貴重なチャンス。ぜひこの機会にご来店を」

 営業時間は11時~19時。木曜定休。3月3日まで。

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